音楽等(やや通向)

アカウンティング&ミュージック 2023年邦楽ベスト3。第3位:大貫妙子(Taeko Onuki)「Taeko Onuki Concert 2022(タエコ・オオヌキ・コンサート 2022)」

Taeko-onuki-concert-2022 ■第3位:大貫妙子(Taeko Onuki)「Taeko Onuki Concert 2022(タエコ・オオヌキ・コンサート 2022)」

 萩原健太のFMで聴いて、あまりの素晴らしさに選出。

 小倉博和(Guitar)、鈴木正人(Bass)、沼澤尚(Drums)、林立夫(Drums)、フェビアン・レザ・パネ(Piano)、森俊之(Keyboard)、網守将平(Keyboard)のメンバーによる演奏に加え、坂本龍一がそのデータ制作に加わったらしいオリジナル・マルチデータをシーケンサーで連動させたらしい楽器音が実に美しい。

 特に「ピーターラビットとわたし」のいかにも坂本龍一のプロフェット5の音色が泣けます。

 
大貫妙子の歌も、演奏に負けずに実に安定しており、びっくりしました。

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アカウンティング&ミュージック 2023年邦楽ベスト3。第2位:くるり(Quruli)「感覚は道標(Driven By Impulse)」

Driven-by-impulse 第2位:くるり(Quruli)「感覚は道標(Driven By Impulse)」

 オリジナルメンバーのドラム、森信行を迎えての懐古的なアルバムかと初めは思いましたが、「Philharmonic or die」、「THE PIER」に匹敵する名盤ですね。
 制作の様子を追いかけたドキュメンタリー映画「くるりのえいが」を見てのとおり、ゆるい雰囲気で作られているのですが、それが故に、曲作りの良さ、演奏の上手さ、くるりのバンドとしての実力のすごさがよくわかります。
 アルバム発売ツアーで、森信行とともにドラマーとして参加していたクリフ・アーモンド(Cliff Almond)を初めて生で見て、そのグルーヴ

に鳥肌が立ちましたが、このアルバムには彼は参加しておらず、だれがドラマーでも極上のグルーヴを紡げるのが今のくるり。

 岸田繁のリズム・ギターに目が行きがちですが、日本のウィリー・ウィークス(Willie Weeks)の域に達した佐藤征史のベースこそがくるりのドラマーを選ばないグルーヴの良さの源泉だとだんだんわかってきました。

 配信先行シングル「In Your Life」の歌詞ではないですが、実は日本のスティーリー・ダンは、キリンジではなく彼らではないかと思わせるくるり、今後の活躍に期待させていただきます。

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アカウンティング&ミュージック 2023年邦楽ベスト3。第1位:椎名林檎(Ringo Sheena)「椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常(Sheena Ringo & The Others Know:Impermanence)」

Sheena-ringo-the-others-knoimpermanence■第1位:椎名林檎(Ringo Shiina)「椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常(Sheena Ringo & The Others Know:Impermanence)」(2023年)。

 初日川口公演、国際フォーラム2公演、wowow放送、映画館と何度も見た上に、Spotify公開プレイリストを愛聴するなど、2023年の最大のお気に入り。

 ジャズ・フュージョンとニュー・ウェーブが交錯した1978年~1984年に高校・大学の青春時代を過ごした私の感覚に近年最もピッタリときているのが、職人芸的アンサンブルとビジュアルにこだわったエッジの効いた表現とを両立させる椎名林檎。

 東京事変結成後は、ソロでは決して同じ楽器編成のライブをしない彼女が選んだのは、林正樹(piano)、佐藤芳明(accordion/keyboards)、名越由貴夫(guitar)、鳥越啓介(bass)、石若駿(drums)からなるMANGAPHONICSで、「ちょっとしたレコ発2014」(2014年)の編成+ギターの小編成。

 オーケストラから弾き語りまで何でも来いの彼女は、そのアンサンブルの巧みさが最大の強みだと思いますが、歌の上手さや編曲の巧みさが浮き彫りになった今回の編成は当初の予想以上に気に入りました。

 くるりも確保に困る超売れっ子、石若駿を呼んだ甲斐があった、「命の息吹き」が私の2023年のベスト・ナンバー。

 「リオ五輪閉会式フラッグハンドオーバーセレモニー」での君が代編曲依頼が「ありがた迷惑」だったのではないかと心配していた、グローバル基準の音楽家、三宅純(Jun MIyake)に、国際フォーラム公演を見た後のツッターで「異次元体験」と最大級の誉め言葉をもらえたのもうれしい限り。

 紅白歌合戦も、TikTok囃子のような音楽があふれる中、楽器音の美しさでの勝負、見事でした。

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アカウンティング&ミュージック 2023年洋楽ベスト3。第3位:ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)「i/o (アイ/オー)」

Io ■第3位:ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)「i/o (アイ/オー)」(2023年)

 ジェネシスから含めて50年以上大好き、ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)の新録スタジオ・アルバムとしては約22年ぶりとなる新作アルバム。
 先行して配信されていったシングルを聴いた時点ではどうかなぁと思いましたが、アルバムとして聴いてみると圧巻の完成度、加齢臭を全く感じさせないグルーヴ感が素晴らしい。

 73歳にしてこの創作意欲、脱帽です。

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アカウンティング&ミュージック 2023年洋楽ベスト3。第2位:スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)「Javelin (ジャヴェリン)」

Javelin■第2位:スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)「Javelin (ジャヴェリン)」(2023年)

 美しいメロディー、豊かなハーモニー、多彩なアンサンブル、そして癒しの歌声と、全部大好き、スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)の3年ぶりのヴォーカル入りのソロ・アルバム
 公表されたように、ギラン・バレー症候群で現在闘病中であることも影響しているのか、ただただ、美しい作品。

 心が浄化されます。
  

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アカウンティング&ミュージック 2023年洋楽ベスト3。第1位:ノウワー(KNOWER)「KNOWER FOREVER (ノウワー・フォーレバー)」

Knower-forever

■第1位:ノウワー(KNOWER)「KNOWER FOREVER (ノウワー・フォーレバー)」(2023年)

 今をときめくLAジャズ・シーンの中では、一番ポツプなシンガーソングライターでもあるドラマー、ルイス・コール(Louis Cole) のユニット、ノウワー(KNOWER)の7年ぶりの新作。
 ルイス・コールのドラムは、段ボールをたたいているかのようなボコボコしたチューニング、手数の多さなど、髙橋ユキヒロ好きの私にしてみれば、好みとは真逆のドラマーですが、そのストレンジなハーモニーと一体として聞くと不気味に気持ちがいい。

 ハーモニーが希薄に感じる現在の音楽シーンで、期待に応えてくれる頼もしい男です。 

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アカウンティング&ミュージック 2022年邦楽再発・再編集等ベスト3。第3位:かの香織(Caoli Cano)「CAOLI CANO COLLECTION」

Caoli-canocaoli-cano-collection アカウンティング&ミュージック 2022年邦楽再発・再編集等ベスト3。

■第3位:かの香織(Caoli Cano)「CAOLI CANO COLLECTION」(2022年)

 シングル曲をメインに収録したコレクション・アルバムで、「BEAUTIFUL DAYS」、「AMRITA」のセルフカバー2曲と、「Ave Maria」(グノー/バッハ)の新録音も収録。

 ソウル・II・ソウル(Soul II Soul)、シンプリー・レッド (Simply Red)で世界を席巻した屋敷郷太(Gota Yashiki)編曲のメロウ&グルーヴィーな「青い地球はてのひら」は、シティ・ポップ文脈で再評価されてもよいでしょう。

 他にも、「Familia」、「裸であいましょう」や、新録音のセルフカバー「BEAUTIFUL DAYS」が心に染みます。

 

 

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アカウンティング&ミュージック 2022年邦楽再発・再編集等ベスト3。第2位:ポータブル・ロック(Portable Rock)「PAST&FUTURE ~My Favorite Portabel Rock」

Portable-rockpastfuture-my-favorite-port  アカウンティング&ミュージック 2022年邦楽再発・再編集等ベスト3。

■第2位:ポータブル・ロック(Portable Rock)「PAST&FUTURE ~My Favorite Portabel Rock」(2022年)

 当ブログで以前にご紹介のとおり、デビュー・アルバムの「ピンクの心(Pink Heart)」(1981年)からファンの 野宮真貴(Maki Nomiya)。

 彼女がピチカート・ファイヴ(PIZZICATO FIVE)の前に在籍した、ポータブル・ロック(portable rock)のライヴ・ハウスや早稲田祭で行われたライブにも通ったものです。

 何だか洋楽再発・再編集等ベスト3に引き続きノスタルジックな気分になってしまいましたが、そのポータブル・ロック(portable rock) の過去のアルバムとシングルから12曲、さらには35年ぶりとなる新曲2曲を収録した編集盤が発売。

 野宮真貴の妖精のようなエバー・グリーンな歌声、改めて素晴らしいと思いました。

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アカウンティング&ミュージック 2022年邦楽再発・再編集等ベスト3。第1位:久保田麻琴と夕焼け楽団(Makoto Kubota&The Sunst Gang)「ライブ・ベスト&モア(LIVE BEST&MORE)」

Makoto-kubotathe-sunst-ganglive-bestmore アカウンティング&ミュージック 2022年邦楽再発・再編集等ベスト3。

■第1位:久保田麻琴と夕焼け楽団(Makoto Kubota&The Sunst Gang)「ライブ・ベスト&モア(LIVE BEST&MORE)」(2022年)

 本当は、大瀧詠一「乗合馬車 (Omnibus) 50th Anniversary Edition」(2022年)にしようと思っていましたが、どちらも渋すぎてリアル・タイムでは理解できなかった夕焼け楽団のライヴ音源が思わぬ掘り出し物でこちらを選出。

 この手の古いライヴ音源は、音が良くないものが多いのですが、低音の効いた太い音のエンジニアリングでは日本一の久保田真琴の手にかかるとこの通り。

 すごく良い音なのでぜひお試しあれ。

 細野晴臣自身がヴォーカルで参加した「ポンポン蒸気」も貴重ですが、もっと評価されてもいい久保田麻琴のヴォーカルを軸としたグルーヴィーな演奏がとにかく最高。

 私の理想の音の到達点として90年代の、本盤でもコーラスで参加しているサンディー(SANDII)名義の一連のワールド・ミュージック作品群、「コム・アゲイン」(1991年)、「パシフィカ」(1992年)、「ドリーム・キャッチャー」(1994年)、「WATASHI」(1996年)があるのですが、サンプリング・クリアランスの問題でもあるのか、一向に再発される気配がないのは実に残念。

 ぜひ、久保田麻琴のリマスタリングで再発をお願いします。

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アカウンティング&ミュージック 2022年洋楽再発・再編集等ベスト3。第3位:スクリッティ・ポリッティ (Scritti Politti)「Cupid & Psyche 85( キューピッド&サイケ85)」

 Scritti-politticupid-psyche-85-85 アカウンティング&ミュージック 2022年洋楽再発・再編集等ベスト3。

■第3位:スクリッティ・ポリッティ (Scritti Politti)「Cupid & Psyche 85( キューピッド&サイケ85)」(オリジナル:1985年、再発:2022年)

 何だか、青春時代の思い出の作品ばかりになってしまいましたが、青山のパイド・パイパー・ハウスに通っては、先行12インチ・シングルをむさぼるようにチェックし、アルバムの発売が待ちきれなかった80年代の名盤が遂にリマスター再発。

 これが未来の音楽だとドキドキさせられた、フェアライトのサンプリング音等のキラキラ感が蘇ります。

 

 

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