アカウンティング&ミュージック 2024年邦楽ベスト3。第1位:椎名林檎(Ringo Sheena)「放生会(Carnival )」
■第1位:椎名林檎(Ringo Sheena)「放生会(Carnival )」(2024年)
発売2日前の告知、女性歌手とのデュエット曲を中心とした内容、本人曰く「ハチャメチャ」という曲順の椎名林檎(Ringo Sheena)の新譜 は、ここ数年、すっかり「推し」とさせてもらっている私でも、相変わらずの林檎「クオリティー」は申し分ないものの、何これと戸惑う問題作。
しかし、アリーナツアー、紅白歌合戦を経て、本作のすごさを日を追うごとに実感中。
特に、アリーナツアーでの「人間として」、紅白歌合戦での「ほぼ水の泡」はすごかった。
「Carnival」という英語タイトル、ツアー・タイトルの「景気の回復」のように全体としては祝祭感が強いのですが、人生、甘いのは一瞬で、ほとんどが塩辛く、計算通りにいかない浮き世のリアリティを求めたかったと本人が語るように、単純ではないビターな味わいがたまりません。
なかなか説明しずらいのですが、評価の難しい本作を、ミュージック・マガジンや朝日新聞で年間ベスト・アルバムに挙げていた音楽評論家今井智子氏が、リアル・サウンドでの「景気の回復」でのレポートで述べていた、「我々人間は、どこに向かっているのだろう。」というのが私の感想を代弁してくれていると思います。
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