鈴木正人のサウンド・プロデュースと松本隆の詩の滑らかさが抜群の相性の「風街でうたう」。松本隆(Takashi Matsumoto) 作詞活動四十五周年トリビュート 「風街であひませう」
松本隆 作詞活動四十五周年トリビュート 「風街であひませう」(2015年6月)。
大変申し訳ありませんが、少々文学青年っぽいといわざるを得ない松本隆(Takashi Matsumoto)的世界、はっぴいえんど(HAPPY END)、大滝詠一(Eiichi Ohtaki)、彼が作詞した歌謡曲もリアル・タイムではほとんどピンときたことがない私。
ところが、昨年、大滝詠一(Eiichi Ohtaki)「EACH TIME 30th Anniversary Edition」(オリジナル:1984年、30周年再発盤:2014年3月)を聴きなおして、滑らかに音楽に乗る詩も意外にいいねと免疫をつけて望んだ本盤。
淡白な冨田ラボ(Tomita lab)といった感じの鈴木正人のサウンド・プロデュースと松本隆の詩の滑らかさが抜群の相性の、トリビュート・アルバム「風街でうたう」がもう最高。
苦手意識、払拭させていただきました。
私が一番気に入ったのは、クラムボンによる「風街でうたう」3曲目「星間飛行」。
アニメに疎い私、TVアニメ「マクロスF」(2008年)の挿入歌らしい菅野よう子(Yoko Kanno)作曲のこの曲、全く知りませんでしたがすごく良い曲じゃないですか?
・You Tube上のランカ・リー(中島愛)「星間飛行」のアニメ映像。
https://www.youtube.com/watch?v=Jiq3M7A3CJw&index=3&list=PL8lbpJDW_okaJ-NBBmFpjjB6c7mlQ0yND
ジャクソン5(The Jackson 5)「帰って欲しいの(I Want You Back)」のようなイントロ、ディープ・パープル(Deep Purple)「スモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke on the Water) 」のリフという確信犯そのもののアレンジも驚きですが、本作ブックレットでクラムボンの原田郁子が「口が気持ちいいフレーズ」がたくさんある「すんごい曲」と唸る超キャッチーな名曲。
これまた苦手だった菅野よう子の実力、思い知らされました。
本作のカヴァーは、菅野よう子のオリジナル・アレンジにかなり拘束されていますが、アニソンくささの抜けた原田郁子のヴォーカル、自在に動き回るミトのベース、ミト&鈴木正人のよりすっきりしたアレンジにより、曲の魅力が倍加しています。
その他も名曲、名演が満載です。
・You Tube上の「風街であひませう」収録曲のオリジナル映像集。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL8lbpJDW_okaJ-NBBmFpjjB6c7mlQ0yND
作曲者のスピッツの草野正宗による、Chappie 「水中メガネ」のカヴァーも最高です。
ところで、完全生産限定盤のポエトリーリーディングアルバム「風街でよむ」にはちょっと私はついて行けませんので悪しからず。
松本隆の滑らかに音楽に乗る作詞活動、まだまだ期待させていただきます。
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