ついに知る人ぞ知る名盤がリマスター再発。くじら(QUJILA)「たまご +2(Tamago+2)」
私が大学生時代、これはかなわないなと思った同世代のバンドがくじら(QUJILA)。
杉林恭雄(Ysuo sugibayashi:G)、楠均(Hitoshi Kusunoki:D)、キオト(Kioto:B)の確かなテクニックを持った3人が織り成す、少し和風で大道芸人のような生演奏はそれは見事なものでした。
くるり(Quruli)のライヴで感じた緩急の巧みさも、当時のくじら(QUJILA)に感じたものとそっくり。
しかし、鳴り物入りでソニーから発売した1Stアルバム「PANORAMA」(1985年11月)は、そんな彼らのデビュー前のライヴの空気感が感じられず、大変残念に思った記憶があります。
そのような中、プロデューサーに清水靖晃(Yasuaki Shimizu)と小野誠彦(Seigen Ono)を迎えなんとフランスはパリでレコーディングされたのが、2ndアルバム「たまご」(1986年)。
デビュー前のライヴの感じとはこれまた違いましたが、その無国籍感覚と完成度の高さには驚かされました。
パリはその後のワールド・ミュージック・ブームで注目されましたが、キング・サニー・アデは既に世界デビューしていたものの、パパ・ウェンバやシェブ・ハレドは登場前であり、当時としてはパリというのも意外でした。
その後の活動からすると、清水靖晃の意向だったのかもしれませんが。
・You Tube上の2曲目「たまご」の2013年のライヴ映像。
https://www.youtube.com/watch?v=0eTVMt2G6is
くじら(QUJILA)は、一時期は杉林恭雄の1人プロジェクトになったり数々の変遷を重ねていますが、現在も活動中。
杉林恭雄の声はぜんぜん衰えていません。
現在のミュージック・シーンからすると知る人ぞ知る存在と言わざるを得ない、くじら(QUJILA)「たまご」、くるり(Quruli)「THE PIER」がお好きな方ならぜひ聴いていただきたいアルバムです。
再発盤は、amazonでは扱いの無い限定盤のようですので、興味のある方は、お早めに、下記のソニー・ミュージックのサイトからご購入ください。
http://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&ima=5928&cd=DQCL000000522
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コメント
私も先に生音スタイルのライブパフォーマンスに魅了されていましたので、アルバムのストレンジな音作りには興奮させられる半面、「(自分にとっての)ホントのくじらとは違うんだけど」的な思いもぬぐえず、当時は少々はがゆい初期作品でした。
さすがに今では「ホントのくじら」云々といったこだわりも失せ、アルバムはアルバムとして楽しめますけど。
清水靖晃+小野誠彦のサウンドメイク、経年劣化に対する強さはさすがですね。多少古びはしても安っぽさがない。そして、個性の強いサウンドに対して歌世界と声の存在感が揺らがぬところもまた。
投稿: MYB | 2014年12月15日 (月) 20時28分
MYBさん、コメントありがとうございます。
このアルバムは、今聴いても、ストレンジ、独特ですね。
パリで録音、ベルリンでミックスということからか、加藤和彦「うたかたのオペラ」(1980年)、「ベル・エキセントリック」(1981年)に通じる空気感も感じられますが、印象はかなり違う。
メジャー・デビュー前の生音スタイルのライブパフォーマンスは本当に素晴らしく、録音物として残っていないのは残念。
6曲目「よそみ」はその頃からの名曲。
このような和風ルーツ・ミュージックを追求するバンドはなぜかその後もほとんど現れませんね。
投稿: Accounting&Music | 2014年12月15日 (月) 23時12分