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破産者の税務申告のチェック・リストとして今後の実務に欠かせないでしょう。中森亘・野村剛司・落合茂(監修)、破産管財実務研究会(著)「破産管財BASIC―チェックポイントとQ&A」

20140308_basicqa 中森亘・野村剛司・落合茂(監修)、破産管財実務研究会(著)「破産管財BASIC―チェックポイントとQ&A」 (2014年2月)。

 初心者の破産管財人を対象としたわかりやすく使いやすいハンディな書籍として企画されたそうですが、以前に当ブログでご紹介した野村剛司(著)・石川貴康(著)・新宅正人(著)「破産管財実践マニュアル第2版」(2013年7月)のDNAを引き継ぐような画期的な一冊。

 同書のQ&Aに対してこちらはチェック・リスト主体。

 「第5章 税務」は、破産者の税務申告のチェック・リストととして今後の実務に欠かせないでしょう。

 

■「第5章 税務」

 チェック・リストの、欠損金の繰り戻しによる法人税の還付についての

 「前事業年度が欠損である(法人税を納付していない)場合でも、前々事業年度に法人税を納付していないか」

 は特に重要です。

 このポイントは実に見逃しやすく、私もご指摘させていただいたことが何回かあります。

 「なお、消費税との関係で課税売上があれば、管財人報酬に係る消費税を控除するために、裁判所と協議のうえ、申告との関係で認定する換価終了日より前に、管財人報酬を決定してもらうことも有用である。」

 「破産財団に属する建物が競売によって競落された場合、当該建物の売却について消費税が課税される場合があるので、管財人としては、競売による剰余金交付の可能性がないことを確認したうえで、事前に、買受人の代金納付前に、破産財団から、当該建物を放棄する必要がある。」

 といった高度なテクニックも開示されています。

 また、破産管財人の源泉徴収の実務についても、Q&A部分で、破産者として納付する実務的な見解に沿って、納付書の入手方法まで解説。

 ますます複雑化・高度化する税務実務、チェック・リストやフロー・チャート方式による書籍を今後も期待させていただきます。

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