隠れた名ベーシスト、中村真一(Shinichi Nakamura)。四人囃子(Yoninbayashi)「一触即発(ISHOKU-SOKUHATSU)」
四人囃子(Yoninbayashi)「一触即発(ISHOKU-SOKUHATSU)」(1974年)。
ソギー・チェリオス(Soggy Cheerios)「1959」(2013年7月)を聴いていて、その日本的抒情性と1970年初頭のロック黄金期の匂いから無性に聴きたくなったのが、この日本ロック史上最大傑作の一つと言ってもよいアルバム。
何年たっても色あせないこのアルバムの魅力は、フィル・コリンズ(Phil Collins)、ジョン・ウェザーズ(John Weathers)と並ぶプログレ3大ドラマーと呼びたい岡井大二(Daiji Okai)のドラムと中村真一(Shinichi Nakamura)のベースのリズムセクションの生む心地よいグルーヴ感。
特に前から書きたいと思っていたのが、このアルバム発表後に脱退してしまい、2011年5月に急逝した中村真一(Shinichi Nakamura)の隠れた名ベーシストぶりです。
・You Tube上の2曲目「空と雲(SORA TO KUMO)」の音源。
https://www.youtube.com/watch?v=R9zWMRYyNwM
・You Tube上の3曲目「おまつり(OMATSURI)」の音源。
https://www.youtube.com/watch?v=XKdXtnkNxNk
中学生のリアルタイム時は、4曲目「一触即発(ISHOKU-SOKUHATSU)」のスリリングな展開に痺れましたが、今はソギー・チェリオス(Soggy Cheerios)に通じるようなフォーキーなこの2曲が心に滲みますね。
アルバム全体に言えますが、中村真一(Shinichi Nakamura)のベースのリフの印象的なこと。
アルバム「一触即発(ISHOKU-SOKUHATSU)」の制作過程については、未発表音源集の「From The Vaults 2」(2008年)の解説に詳しく書かれていますが、ベースラインは全部中村真一(Shinichi Nakamura)に任されていたようです。
四人囃子(Yoninbayashi)の公式サイトのインタビューによると、中村真一(Shinichi Nakamura)は、ドゥビー・ブラザース(The Doobie Brothers)、オーリアンズ(Orleans)、ロギンス&メッシーナ( Loggins & Messina)等のウェスト・コースト系が好きで、ピンク・フロイド(Pink Floyd)さえ聞いていなかったらしい。
確かに、「おまつり(OMATSURI)」のベースなんて、「ダニー・ハザウェイ・ライヴ(Donny Hathaway Live)」(1971年)のゲットー(The Ghetto)みたいだもんなぁ。
このインタビューで面白いのは、後任ベーシストにして楽器演奏に関して一家言を持つ佐久間正英(Masahide Sakuma)が中村は日本ロック界で最高のベーシストで引退はもったいないと言っていたとのこと。
耳に焼き付いて離れないアルバム「一触即発(ISHOKU-SOKUHATSU)」のベース・ラインを口ずさみながら、隠れた名ベーシスト、中村真一(Shinichi Nakamura)を偲ばせていただきます。
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