「宇宙の柳、たましいの下着」直枝政広(Masahiro Naoe)と「モンド・ミュージック」鈴木惣一朗(Soichiro Suzuki)の溢れんばかりの音楽への愛情。ソギー・チェリオス(Soggy Cheerios)「1959」
ソギー・チェリオス(Soggy Cheerios)「1959」(2013年7月)。
「宇宙の柳、たましいの下着」直枝政広(Masahiro Naoe)と「モンド・ミュージック」鈴木惣一朗(Soichiro Suzuki)という、私とほぼ同世代の音楽家にして音楽愛情家2人の、意外なことに演奏面でのおそらく初共演作。
溢れんばかりの音楽への愛情、たまりません。
これまたたまらない郷愁を誘う味のあるジャケット写真は、鈴木惣一朗(Soichiro Suzuki)~細野晴臣(Haruomi Hosono)ラインの岡田崇(Takashi Okada)の手によるもの。
1曲目「ロックンロールが空から降ってきた日」の出だしのドラムの音に痺れます。
おそらく、鈴木惣一朗(Soichiro Suzuki)の指向と思われるふくよかなサウンドが、直枝政広(Masahiro Naoe)の研ぎ澄まされた言葉と実にナイス・マッチ。
二人が交互にヴォーカルをとっているのですが、絶妙な緩急が効いていてそれもこのアルバムの魅力につながっています。
鈴木惣一朗(Soichiro Suzuki)は、「モンド・ミュージック」(1995年)のニッチ指向のイメージが強いですが、「ワールドスタンダードロック」(2002年)といういわゆる名盤中心のロック・ガイド本を実は出しており、本盤は同書と同様に比較的メインストリーム指向で、非常にわかりやすい仕上がり。
どの曲も捨てがたいですが、9曲目「ぼくはイノシシ」、気に入っています。
大先輩2人を引っ張り出してきた最終曲は、ボーナス・トラックという感じですね。
ソギー・チェリオス(Soggy Cheerios)、もう一枚、お願いいたします。
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コメント
素晴らしいアルバムですね。
太田譲抜きのカーネーションかと思ったら、
全然ちがう…
全曲ヘビロテ中です‼
投稿: C3PAPA | 2013年8月 2日 (金) 11時03分
C3PAPAさん、コメントありがとうございます。
日本的抒情性、それもはっぴいえんど(HAPPY END)の乾いた感じではない、湿った感じの日本的抒情性が実にストライク。
四人囃子(Yonin Bayashi)「一触即発」(1974年)に近い感じでしょうか。
ありそうでない音ですね。
投稿: Accounting&Music | 2013年8月 3日 (土) 21時55分
この2人なのでもっとエレクトリックなものをやってくると思いきや、
全編アコースティックギターやマンドリンで押してくるのが、逆に
新鮮で面白いですね。
あと、鈴木惣一朗氏のボーカルが味があっていいです。
そんな鈴木氏に呼応するように直枝氏のボーカルも軽快。
カーネーションの呪縛ってのもあるのかなあ。
しかしベストトラックは『とんかつの唄』。
ボーカリストである細野晴臣氏、鈴木慶一氏ともにこの曲の粋な歌唱は
これまでの諸作の最高傑作ではないでしょうか?
投稿: tommy sasuga | 2013年8月10日 (土) 19時19分
tommy sasugaさん、コメントありがとうございます。
『とんかつの唄』、各CD評で絶賛されていますね。
最初は、最終曲がなくても十分に傑作だと思いましたが、
「とんかつが食えなくなったら死んでしまいたい。」
という歌詞で締めくくることで
本作の深みが一段と増していることにだんだん気が付いてきました。
ということでいまだ愛聴中。
投稿: Accounting&Music | 2013年8月10日 (土) 20時12分
するめのようなアルバム。
そして思いました。
70年代の『風街ろまん』
2010年代の『1959』
おそらく『風街ろまん』のラスト《愛飢を》が
『1959』の《とんかつの唄》か。
勝手に申そうとしておりますが。
投稿: tommy sasuga | 2013年8月11日 (日) 23時51分