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あの「破産管財税務Labo」の運営者による痒いところに手が届く破産税務の実務本。横田寛(著) 「弁護士・事務職員のための破産管財の税務と手続」

H250714 横田寛(著) 「弁護士・事務職員のための破産管財の税務と手続」(2013年4月)。

 遅まきながら帝国ニュースの広告で気が付きましたが、私も実務上よく参考にさせてもらっていた「破産管財税務Labo」の運営者による書籍が登場。

 私と業務内容が似ているので以前から何者だろうと思っていましたが、大阪で開業している税理士の方のようです。

 現場でたたき上げたからこそ執筆できる、痒いところに手が届く破産税務の実務本、弁護士・事務職員だけでなく税理士・公認会計士にもお勧めです。

■破産管財人が自らに支払う管財人報酬についての源泉徴収義務

 私の注目は、以前より当ブログでも指摘させていただいておりますが、破産管財人が自らに支払う管財人報酬についての源泉徴収義務についての部分。

 2011年01月14日付最高裁判決は、「破産財団を責任財産として、破産管財人が、自ら行った管財業務の対価として、自らその支払いを受けるのであるから、弁護士である破産管財人は、その報酬につき、所得税法204条1項にいう「支払をする者」に当たり、同項2号の規定に基づき、自らの報酬の支払いの際にその報酬について所得税を徴収し、これを国に納付する義務を負うと解するのが相当である。」と判断しているため、破産者ではなく、破産管財人である弁護士の名義で弁護士事務所の所在地を納税地として源泉所得税を納付するのかという疑義が生じていましたが、それに対する見解です。

 この点については、理由についてはあまり触れず、おそらく税務実務の「常識」からの当然の帰結でしょうが、破産管財人は、破産者を基準に源泉徴収の有無を判断し、破産者の名において所轄税務署に納付するとし、丁寧にも納付書の記載例まで明記。

 この問題は、この結論で良いと私も思います。

■その他

 横田寛税理士は、全般に渡り破産財団の最大化(減少の防止)に留意しつつ、現場でたたき上げたからこそ執筆できる、痒いところに手が届く論点を数多く指摘。

 破産管財税務Laboでも触れていましたが、実務上悩ましい破産財団から放棄した不動産の税務課税期間の異なる納付申告と還付申告が混在する場合の申告書の提出タイミングなどというニッチな論点にも言及。

 横田寛税理士には、今後も破産管財税務Laboの充実を期待させていただきます。 

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