その溢れんばかりの才能にひれ伏したくなるクリスマス・アルバム第二弾。スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)「Silver & Gold」
スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)「Silver & Gold」(2012年11月)。
スフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)が、友人や家族のためのクリスマス・ギフトとして、2001年から2006年にかけて制作したアルバム5枚(なぜか2004年はない)、42曲収録のボックス・セット、「Songs for Xmas」(2006年)に続くクリスマス・アルバム第二弾。
「Silver & Gold」は、2006年から2010年にかけて録音した58曲を収録のやはり5枚組のボックス・セット。
アメリカ50州のそれぞれのためにアルバムを作るという壮大なプロジェクト「THE 50 STATES」は残念ながら頓挫してしまったスフィアンですが、その溢れんばかりの才能にひれ伏したくなるようなサウンド、ビジュアルの洪水です。
そういえば、トレーシー・ソーン(Tracey Thorn)も新作クリスマス・アルバム「Tinsel & Lights」(2012年10月)で、「Songs for Xmas」(2006年)の「Peace: Songs for Christmas, Vol. 5」から、「Sister Winter」をカヴァーしていましたね。
そちらは、シンプルな弾き語りで、スフィアンのソング・ライターとしての才能が堪能できる一品。
・You Tube上のディスク1 「Gloria: Songs for Christmas, Vol. 6」収録の「Silent Night 」のミュージック・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=8sgITN_mFg0&list=PL67VKSNJdY_Xt_2gNsrNkVAYVOrJEgLj3
ベタなクリスマス・ソングもスフィアンの魔法でこんなに魅力的に。
実は、このYou Tube画像をそのままにしておくとアルバム全曲聴けてしまいます。
しかし、スフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)のもう一つの魅力、いなたさとクールさが紙一重の独特なビジュアルはぜひCDを購入して楽しみたいところ。
封入されているおまけの量もはんぱじゃないです。
・You Tube上のディスク4 「Let It Snow: Songs for Christmas, Vol. 9」収録の「I'll Be Home For Christmas」のミュージック・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=dNUbEDPWrvw&list=PL67VKSNJdY_XetkvIImJEMOiraVbQ_cvQ
スペーシーなサウンド、そしてティム・バートン(Tim Burton)監督の傑作「ビッグ・フィッシュ(Big Fish)」(2003年) を思い起こすような幻想的な映像も素晴らしい。
・You Tube上のディスク2「I Am Santa's Helper: Songs for Christmas, Vol. 7」収録の「Mr. Frosty Man」のミュージック・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=fDDAybCe1uI
クレイ・アニメーション(clay animation)作家、リー・ハードキャッスル(Lee Hardcastle)のホラー映像が刺激的。
これもまた、スフィアンの世界。
普通はゆるい作りのクリスマス・アルバムですが、スフィアンの手にかかればこんなすごい作品ができてしまいます。
とはいえ、大傑作「ジ・エイジ・オブ・アッズ(Age of Adz)」(2009年)に続くオリジナル・フル・アルバムが待ち遠しいスフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)、今後も期待させていただきます。
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