郷愁感にじむメロディーと実にていねいに練られた音像の織り成す幸福な音楽。ワールドスタンダード(World Standard)「みんなおやすみ」
「みんなおやすみ」(2011年10月)は、傑作「花音(Canon)」(2008年10月)の郷愁感あふれるメロディー、「シレンシオ(静寂)(SILENCIO)」(2010年10月)の神田智子(Tomoko Kanda)の無色透明なヴォーカル、そして直前に本作と同様ステラ(Stella)レーベルから発売された鈴木惣一郎(Soichiro Suzuki)監修のコンピレーション「おひるねおんがく(Lullaby for Siesta)」(2011年7月)」「おやすみおんがく(Lullaby for Goodnight)」(2011年8月)の「睡眠」というコンセプトがひとつにまとまった、ここ数年の集大成的作品。
ジャケットのイラストも、「花音(Canon)」、コンピレーション盤と同様に、「りんごの子守歌」シリーズでおなじみの100%ORANGE 。
音楽がビジネスというよりも自己実現の手段と化した近年、グッド・ミュージック的な音楽はものすごく増えましたが、飽くなき探求心が違うのか鈴木惣一郎(Soichiro Suzuki)のていねいな音作りは飽きを感じさせません。
もはや盤石の構えとなってきたともいえる、鈴木惣一郎(Soichiro Suzuki)の作品群、これからも期待させていただきます。
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コメント
自分の中で鈴木惣一朗の作風と被る要素の多いアルゼンチン物とバッティングしたため、私のほうではこのアルバムを取り上げるのを見送ったのですが、私も前作より好きです。眠りに誘っているわりには前作よりも生彩あるメロディが豊富ですよね。
ただ、こちらを読んでいてあの「無色透明なヴォーカル」がどうも自分は肌に合わないんだと気づきました。あまり手をかけずに素材本来の持ち味を聴かせるようなクリエイションですから、なおのこと。好みの問題なんで、こりゃ仕方ないなと。
投稿: MYB | 2011年11月 4日 (金) 01時04分
MYBさん、コメントありがとうございます。
前作、前々作と比べプロモーションもほとんどなくなったステラ(Stella)レーベルの新作ですがやはりチェック済みですね。
ヴォーカルは私も前作は気になりましたが、本作はうまく着地したと思いました。
音楽は盤石の構えとなってきたのですが、作品発表の環境が少々心配な鈴木惣一郎、微力ながら応援させていただきます。
投稿: Accounting&Music | 2011年11月 5日 (土) 23時45分