中田ヤスタカプロデュースの「青文字系」モデルのミニ・アルバムの、おじさんを「うむむ」と唸らせる只者ならぬ「本物感」。きゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)「もしもし原宿(Moshi Moshi Harajuku)」
男性に支持されるコンサバファッションを扱う「JJ」、「CanCam」、「ViVi」、「Ray」が表紙タイトル文字が赤色であるため「赤文字系」という造語で呼ばれるのに対し、男性に媚びないガーリーファッションを扱う「Zipper」「KERA」は表紙タイトル文字が青色ではないが、赤文字系の対照的なものとして「青文字系」と呼ばれるとのこと。
その「青文字系」雑誌モデルの代表が、フルネーム「きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅ」、略して「きゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)」。
なんとなくTVで見た配信先行のシングル「PON PON PON」のプローモーション・ビデオですが、その「きゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)」というアーティスト名や「PONPONうぇいうぇいうぇい」という歌詞の何とも語呂の良い響き、ビジュアルのクールさにはびっくり。
さっそくamazonに予約を入れ、ミニ・アルバム、きゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)「もしもし原宿(Moshi Moshi Harajuku)」(2011年7月)を発売と同時に入手しましたが、期待を上回る素晴らしい出来。
プロデュース・作詞・作曲・編曲・演奏・録音・ミックス・マスタリングのすべてを完全一人仕事でこなす中田ヤスタカ(Yasutaka Nakata)の非の打ちどころのないサウンド、村上隆(Takashi Murakami)に匹敵するようなSteve Nakamuraの見事なアート・ワーク、そしてそれらの人物を引き寄せるきゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)の存在感。
おじさんを「うむむ」と唸らせるこの「本物感」、只者ではありません。
きゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)「もしもし原宿(Moshi Moshi Harajuku)」(2011年7月)ですが、まず目につくのがSteve Nakamuraがアート・デイレクターを務めるジャケット・デザインの2011年のNo.1といってもよい素晴らしさ。
村上隆(Takashi Murakami)とも相通じる、一見軽い少女趣味に見えながら細部にまで徹底された美意識、おじさんは見逃しませんぞ。
Steve Nakamuraは、1973年ロサンゼルス生まれで、下記サイトのとおり、NIKE、PARCO、MTV、Levi's、Louis Vuitton、Maserati等の仕事をこなす、かなりの本格派。
彼の存在は、不勉強で恐縮ですが今回初めて知ったのですが、素晴らしいデザインが印象に残った「ジュリーwithザ・ワイルドワンズ(JULIE WITH THE WILD ONES)」(2010年3月)も彼の仕事なんですね。
小さなCDジャケットで、これだけ美意識を感じさせるのはかなりの逸材、これからもSteve Nakamuraの仕事には期待させていただきます。
中田ヤスタカ(Yasutaka Nakata)も、全部を聴いたわけではありませんが、Perfume(パフューム)とcapsule(カプセル)以外の仕事は、大変申し訳ありませんがこれまではどれも今一つの印象。
ところが、きゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)「もしもし原宿(Moshi Moshi Harajuku)」は、その印象を払拭するナイス・マッチング。
私が勝手に命名させていただいた「デジタル・ディストーション・ビート」、デジタルに歪んだ「ビリビリ感」は控えめですが、そのリズミカルな作詞の才能はPerfume(パフューム)以上に楽しめます。
・You Tube上のきゃりーぱみゅぱみゅ(Kyarypamyupamyu)「PON PON PON」のミュージック・ビデオ(PV)。
http://www.youtube.com/watch?v=yzC4hFK5P3g
ビデオ・デイレクターは、木村カエラ(Kaela Kimura)「Jasper」を手がけた田向潤(Jun Tamukai)、振り付けは、木村カエラ(Kaela Kimura)「Ring a Ding Dong」を手がけた演劇集団「air:man」、美術担当は、ショップ「6%DOKIDOKI」のディレクター兼オーナーで、日本のカワイイカルチャー、原宿カルチャーの第一人者らしい増田セバスチャン。
iTunesのフィンランドとベルギーのエレクトロチャートで、日本人歌手として最高位となる首位を獲得したとのことですが、完璧な出来です。
Perfume(パフューム)「ポリリズム」のディズニー映画「カーズ2」(2011年)での挿入歌採用もそうでしたが、我が国が誇るジャパニーズ・クールのサウンド・メイカーとして、中田ヤスタカ(Yasutaka Nakata)の世界進出に期待させていただきます。
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