ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)好きの中村まり(Mari Nakamura)が挑戦するサムライ・アメリカーナ。ロンサム・ストリングス&中村まり(Lonesome Strings&Mari Nakamura)「フォークロア・セッション(Folklore Session)」
当ブログでも以前に3rdアルバム「Beneath The Buttermilk Sky」(2009年6月)をご紹介した中村まり(Mari Nakamura)は、ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)好きという何とも頼もしい女性SSW。
そんな彼女の新作、ロンサム・ストリングス&中村まり(Lonesome Strings&Mari Nakamura)名義、「フォークロア・セッション(Folklore Session)」(2011年6月)が発売。
ソロ名義とは異なり古いカヴァー曲が中心で、ソング・ライターとしてよりも、リズミックで歯切れの良いヴォーカリストとしての彼女の魅力が楽しめる好アルバムです。
ロンサム・ストリングス(Lonesome Strings)は、元ミスター・クリスマス(Mr.Chritmas)の桜井芳樹(ギター他)、田村玄一(ワイゼンボーン、ペダルスティール、スティールパン他)、原さとし(バンジョー他)、元MUTE BEAT(ミュート・ビート)の松永孝義(コントラバス他)からなる、アメリカン・ルーツ・ミュージックを探求するストリングス・カルテット。
以前に、ヴァンパイア・ウィークエンド (Vampire Weekend)「コントラ (Contra)」(2010年1月)の記事で、MYBさんに元ミスター・クリスマス(Mr.Chritmas)の桜井芳樹がやっているバンドだと教えていただき気になっていたところでもあり、不勉強で恐縮ですが今回ロンサム・ストリングス(Lonesome Strings)も初体験。
彼らのamazonで入手可能なアルバムを一通り聴いてみましたが、アメリカン・ルーツ・ミュージック系と言っても、私が好きなジェフ・マルダー(Geoff Muldaur)や夕焼け楽団(SunsetGang)の頃の久保田麻琴(Makoto Kubota)、果てはディティ・バップス(The Ditty Bops)のようなユーモアのある感じではなく、サムライ・アメリカーナとでもいうのか、緊張感高めのかなりのストイック系という印象。
ロンサム・ストリングス&中村まり(Lonesome Strings&Mari Nakamura)名義、「フォークロア・セッション(Folklore Session)」(2011年6月)も、基本的には、ロンサム・ストリングス(Lonesome Strings)のアルバムの延長線上のストイックな音楽性ですが、中村まり(Mari Nakamura)のリズミックで歯切れの良いヴォーカルが加わると、見違えるような躍動感が加わり、私好みに。
私が特に気に入ったのは、「ザ・ビートルズ(The Beatles)」(通称:ホワイト・アルバム(The White Album)、1968年11月)収録のロッキー・ラクーン(Rocky Raccoon)のカヴァー。
ロンサム・ストリングス(Lonesome Strings)との相性もなかなかのものですが、中村まり(Mari Nakamura)には、ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)のようなシンガー・ソング・ライターを目指してもらいたいのが私の本音です。
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コメント
たしかにこの作品は中村まりのSSW的センスというより、フィジカルな玄人芸を味わうべきものですね。この手のルーツ系を演る国産アーティストとしてはけっこう抜きん出た歌唱技能の人に思えます。
ロンサムストリングスについては聴かれた印象のとおりで、陽性な雰囲気よりは枯れとかアメリカンゴシック系の気配が勝りますね。渋い選曲や腕達者でうならせるインストグループなんで、余計に硬派に見えるのかも。
彼らのレパートリーでは、エキゾ物というか米国産疑似オリエンタルみたいな曲が私の好みで、そのへんが「ユーモアのある感じ」に通ずるんでしょうけど、実際それ系の曲は少ないです。
投稿: MYB | 2011年6月28日 (火) 21時40分
MYBさん、コメントありがとうございます。
ロンサムストリングス、キース・ジャレット「ケルン・コンサート」をカヴァーしたりしているせいか、
「ジャズの人」(それぞれの出自はそうでもないようですが)のような音楽職人的近寄りがたさを感じます。
中村まりとのコラボは聴きやすさと言う点で大正解だと思います。
投稿: Accounting&Music | 2011年7月 3日 (日) 17時55分