東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)に関する特例措置情報No.21:国税庁が被災者に適用される各種の税制上の措置に関するパンフレットを作成
このたびの東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお折りいたします。
当ブログでも微力ではありますが、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)に関する特例措置情報をアップさせていただきますので、よろしければご参考ください。
今回は、国税庁が被災者に適用される各種の税制上の措置に関するパンフレットを作成についてです。
■国税庁が被災者に適用される各種の税制上の措置に関するパンフレットを作成
平成23年4月27日、「東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律」(いわゆる「震災特例法」)が、参議院で可決、成立し、同日に公布・施行されましたが、それに関連し、4月28日、国税庁が被災者に適用される各種の税制上の措置に関するパンフレットを、個人と法人の別に下記の通り作成し公表しました。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/zeikin.htm#a01
■個人の方を対象とした取扱い(パンフレット
【パンフレット一覧表(個人用)】
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/kojin_all.pdf
この度の震災により被害を受けた個人の方を対象として、申告・納付等の期限延長、雑損控除又は災害減免法による所得税の軽減又は免除、源泉所得税の徴収猶予・還付、住宅借入金等特別控除の特例、財産形成住宅(年金)貯蓄の利子等の非課税などの税制上の措置があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/shotoku_01.pdf
この度の震災により事業用資産や棚卸資産などに被害を受けた個人事業者の方を対象として、被災事業用資産の損失に係る取扱い、純損失の繰越控除、被災代替資産等の特別償却などの税制上の措置があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/shotoku_02.pdf
この度の震災によりご自身や扶養親族が所有する住宅や家財などに被害を受けた方が、雑損控除を適用する場合において、被害を受けた住宅や家財、車両の損失額を計算することが困難なときの計算方法(損失額の合理的な計算方法)を説明したものです。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/shotoku_03.pdf
この度の震災によりご自身や扶養親族が所有する住宅や家財などに被害を受けた方が、災害減免法又は雑損控除の適用により、平成22年分の源泉徴収された所得税や納付した所得税の還付の対象となるかどうかの判定表です。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/shotoku_04.pdf
この度の震災により被害を受けた個人事業者の方を対象として、消費税課税事業者選択届出書の提出時期などについて、税制上の特例措置があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/shohi_01.pdf
この度の震災により被害を受けた自動車を所有する方又は使用する方は、自動車重量税について、税制上の特例措置が講じられ、被災自動車に係る自動車重量税の特例還付や被災自動車の買換えに係る自動車重量税の免税を受けられる場合があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/jidosha_01.pdf
この度の震災により被害を受けた方は、印紙税について、税制上の特例措置が講じられ、「消費貸借に関する契約書」(金銭借用証書など)、「不動産の譲渡に関する契約書」及び「建設工事の請負に関する契約書」について、印紙税が非課税とされる場合があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/inshi_01.pdf
この度の震災により被害を受けた方は、相続税や贈与税について、申告・納付等の期限延長、課税価格の計算の特例、納税の猶予などの税制上の措置があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/sozou_01.pdf
この度の震災により相続若しくは遺贈又は贈与により取得した家屋や自動車などに被害を受けた方は、災害減免法により相続税又は贈与税が減免される場合があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/sozou_02.pdf
この度の震災により被害を受けた建物・船舶・航空機を再取得した方は、震災特例法により登録免許税の免除を受けられる場合があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/toroku_01.pdf
この度の震災により財産に相当の損失を受けた場合や、国税の納付が困難となった場合は、納税の猶予等の納税の緩和制度を受けることができます。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/nozei_01.pdf
■法人の方を対象とした取扱い(パンフレット)
【パンフレット一覧表(法人用)(PDF/273KB)】
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/hojin_all.pdf
この度の震災により被害を受けた法人を対象として、法人税法、消費税法などの各税法について、税制上の措置があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/hojin_01.pdf
この度の震災により被害を受けた法人を対象として、法人税について、震災損失の繰戻しによる法人税額の還付、仮決算の中間申告による所得税額の還付、被災代替資産等の特別償却、特定の資産の買換えの場合等の課税の特例などの税制上の措置があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/hojin_02.pdf
この度の震災により被害を受けた法人を対象として、消費税課税事業者選択届出書の提出時期などについて、税制上の特例措置があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/shohi_02.pdf
この度の震災により被害を受けた自動車を所有する方又は使用する方は、自動車重量税について、税制上の特例措置が講じられ、被災自動車に係る自動車重量税の特例還付や被災自動車の買換えに係る自動車重量税の免税を受けられる場合があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/jidosha_01.pdf
この度の震災により被害を受けた方は、印紙税について、税制上の特例措置が講じられ、「消費貸借に関する契約書」(金銭借用証書など)、「不動産の譲渡に関する契約書」及び「建設工事の請負に関する契約書」について、印紙税が非課税とされる場合があります。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/inshi_01.pdf
この度の震災により被害を受けた建物・船舶・航空機を再取得した方は、震災特例法により登録免許税の免除を受けられる場合があります。
この度の震災により財産に相当の損失を受けた場合や、国税の納付が困難となった場合は、納税の猶予等の納税の緩和制度を受けることができます。
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/tokurei/pdf/nozei_01.pdf
■上記から感じること
特例措置が順次整備されていますが、わかりやすいパンフレットの作成等、納税者の立場に立った配慮がなされている点も見逃せません。
被災された方々は、利用可能な特例を、漏れなく利用するようご注意いただきたいと思います。
また、我々専門家も、お客様へのご提案に漏れがないよう注意したいと思います。
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