祝!ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)初の紙ジャケ再発盤、No.2。感動を呼ぶ、隠れたベスト・オブ・ベスト・アルバム。「ドリームランド(Dremaland)」
先日ご紹介したように、紙ジャケ再発盤が発売されない数少ない大物、ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)ですが、ワーナー・ミュージックから1968年から1979年までのスタジオ盤10タイトルが紙ジャケSHM-CD仕様で発売(2011年4月)。
今回ご紹介するのは、再発されたアルバムではありませんが、どこかでご紹介したいと思っていた、私が選ぶベスト・オブ・ベスト・アルバム、「ドリームランド(Dremaland)」(2004年)。
ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)自身による自らの人生を総括するような選曲、やはり自身による油絵を配したジャケット、バニー・グランドマン(Bernie Grundman)のリマスタリングによる素晴らしい音質、そして発売元がライノ(RHINO)と来れば、これはもう非の打ちどころがありません。
私が選ぶベスト・オブ・ベスト・アルバムです。
ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)のベスト盤としては、やはり自身の選曲による「永遠の愛の歌(hits)」(1996年)の方が有名。
ウィキペディア(Wikipedia)によれば、2007年現在アメリカで488,000枚のセールスだし、発売時期もジョニの「まだまだ」現役時。
それに比べると、「ドリームランド(Dremaland)」(2004年)は、2007年現在アメリカで78,000枚のセールス、発売されたのも、「トラヴェローグ(Travelogue)」(2002年)発売時のレコーディング・アーティスト引退宣言後、発売元もコレクター向けレーベル感のあるライノ(RHINO)と、アンソロジー感漂うベスト・アルバム。
ところが、この「ドリームランド(Dremaland)」、隠れたベスト・オブ・ベスト・アルバムといって良い見事な出来。
まず、ジョニの油絵がふんだんにあしらわれ、ジョニとライノ(RHINO)の日系アメリカ人アート・ディレクターMASAKI KOIKE(小池正樹)との共同アート・ディレクションによるジャケットが素晴らしい。
また、さすが多くの人がマスタリングの素晴らしさを指摘するライノ(RHINO)、日本盤帯も全く触れていないのですがバニー・グランドマン(Bernie Grundman)のリマスタリングで、音質も今回発売のSHM-CD再発盤に引けを取りません。
そして、なんといっても素晴らしいのが、おそらくジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)自身による、まるで自らの人生を総括するような選曲と曲順。
特に素晴らしいのが、
「パリの自由人Free Man In Paris)」→ 「フランスの恋人たち(In France They Kiss on Main Street)」→「夢の国(Dreamland)」という軽やかな出だし、
「アメリア (オーケストラ・ヴァージョン) Amelia (2002 orchestral version)」→「バラにおくる (オーケストラ・ヴァージョン) (For The Roses (2002 orchestral version)」→「青春の光と影 (オーケストラ・ヴァージョン) (Both Sides Now (2000 orchestral version) 」の人生の終焉を静かに迎えるかのような後半、
そして涙が出そうになる、若かりしジョニの歌声に反転する、ラストの「サークル・ゲーム(The Circle Game)」のエンディング!
「このまま、ジョニは死んでしまうのではないか」と思わせますが、その後、「シャイン(Shine)」(2007年)で引退宣言を撤回、見事に復活。
あと、先日もご紹介させていただきましたが、アメリア・イアハート(Amelia Earhart)のことを歌った「アメリア (オーケストラ・ヴァージョン) Amelia (2002 orchestral version)」は、「トラヴェローグ(Travelogue)」(2002年)から選曲のこのバージョンが一番感動的で、これを選んだこともポイント高し。
amazonのランキングでも「永遠の愛の歌(hits)」と比べずいぶんと下位に沈んでしまってる「ドリームランド(Dremaland)」、プレミアムがついてしまった歌詞と映画監督キャメロン・クロウ(Cameron Crowe)の解説の日本語訳付の日本盤はおすすめしづらいが、なんと執筆日現在846円のUS盤は「だまってクリックしてください」と言いたいぐらいのおすすめ。
このアルバムが世に知られないのは歯がゆい思いがいたします。
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