お正月に聴いたらもう最高でしょう。ジャパニーズ・ルーツ・ミュージック指向の大傑作。青柳拓次(Takuji Aoyagi)「まわし飲み」
この時期になると、音楽雑誌各紙の年間ベスト・テンを見つつ聴き逃した名盤はないか、落穂ひろい。
やはり今年もありました、「MUSIC MAGAZINE(ミュージック・マガジン) 2011年1月号」の年間ベスト・アルバムで、高橋健太郎がピック・アップしていた、青柳拓次(Takuji Aoyagi)「まわし飲み」(2010年8月)。
タイトルとジャケット写真にはかなり魅かれたものの、前作「たであい」(2007年)が私は今一つピンと来なかったので、どうしようかとそのままにしたままだったのに気がつき急いで購入。
もっと早く聴けば良かったと思わず後悔してしまう、ジャパニーズ・ルーツ・ミュージック指向の大傑作、お正月に聴いたらもう最高でしょう。
「ストレンジデイズ 2011年 02月号」のインタビューによれば、青柳拓次(Takuji Aoyagi)は最近沖縄に移り住んだばかりらしい。
八重山の獅子舞らしき素晴らしいジャケット写真は、青柳拓次(Takuji Aoyagi)自身が撮影。内ジャケットの鳥獣戯画や歌詞カードの唐草模様もセンス良し。
安里屋ユンタを取り上げるなど沖縄音楽の影響があるものの、そのものではなく独特の柔らかさを持った、軽妙ともいえる日本的音世界を構築。
民謡ユニット、「つるとかめ」の木津茂理の太鼓と合いの手が最高です。
思えば、細野晴臣のデイジーワールドディスクス(daisyworld discs)のオムニバス、「デイジー・ホリデー presented by 細野晴臣(daisy holiday presented by haruomi hosono)」(2008年7月)に先行収録された「今日が終わるころに」、commonsの坂本龍一総合監修「にほんのうた 第四集」(2010年1月)収録の細野晴臣+木津茂理+青柳拓次名義の「村の鍛冶屋」でもこの方向は感じさせてくれていましたが。
・You Tube上のFUJI ROCK FESTIVAL'10での8曲目「猫空(まおこん) 」と11曲目「銀の月の下で」のライヴ映像。
http://www.youtube.com/watch?v=-xrNjPc7M98
この音の強弱のコントラストを重視したアコーステイックな和風サウンドは、1980年代初頭のまだメジャー・デビュー前の、杉林恭雄率いるくじら(Qujila)の音を思い出させてくれます。
くじら(Qujila)のライブは最高だったなぁ。
ところで、青柳拓次(Takuji Aoyagi)が鈴木正人(ベース・キーボード)、栗原務(ドラム・パーカッション)と組んだユニット、LITTLE CREATURES(リトル・クリーチャーズ)もなんとデビュー20周年記念したアルバム、「ラヴ・トリオ(Love Trio)」(2010年12月)を発表。
大変申し訳ありませんが、イカ天に出ているころからLITTLE CREATURES(リトル・クリーチャーズ)はどうもピンと来ませんが、本作もチャレンジしてみましたが、私にはどうも淡泊すぎる気が。
「バン・バン・バン feat.Qティップ、MNDR(Bang Bang Bang featuring MNDR & Q-Tip)」のマーク・ロンソン(Mark Ronson)にも相通ずる、ユーモア溢れるジャケット写真(中に入っているアーティスト写真も面白い)は笑わせてくれますが。
青柳拓次(Takuji Aoyagi)の、軽妙なるジャパニーズ・ルーツ・ミュージック指向、今後もこの方向の作品を期待いたします。
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