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「アカウンティング&ミュージック 2010年洋楽ベスト5(Accounting&Music 2010 Inport music Best 5)」。真の創造意欲が試される時代No.1。

H221231_the_age_of_adz  今年も残すところ僅かとなり、この1年を総括。

 仕事が忙しくて、アップした記事が極端に少なかった当ブログではありますが、洋楽はすごく充実作が多かった1年。

 コストが低下し誰でも高い品質の録音作品が手軽に作れるようになった代償に、音楽CDが売れなくなり、アーティストの真の創造意欲が試される時代と言えるのではないでしょうか。

 そんなアーティストの真の創造意欲に満ち溢れた作品を、「アカウンティング&ミュージック 2010年洋楽ベスト5(2009 Inport music Best 5)」として発表させていただきます。

H221231_the_age_of_adz_2  第1位は、スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)ですが、待望の新作フル・アルバム、「ジ・エイジ・オブ・アッズ(Age of Adz)」(2010年10月)。

 アメリカ50州のそれぞれのためにアルバムを作るという壮大なプロジェクト「THE 50 STATES」が「イリノイ(ILLINOISE)」(2005年)以降一向に進展せず、どうしたんだろうと心配していた、スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)。

 ロッキング・オンの音楽情報サイトRO69のこの記事や、この記事によると、4ヶ月間、まったく曲が書けなくなる大スランプに陥り、あらゆるものへの壮大なアプローチにもう飽き飽きし、音楽活動そのものをやめてしまおうと真剣に考えていたとのこと。

 新作「ジ・エイジ・オブ・アッズ(Age of Adz)」は、コンセプトにとらわれずに、本能と衝動を重視した直球勝負の1作で、美しいメロディーとアヴァンギャルドな電子音が織りなす唯一無二の音像がすごく、スフィアンの最高傑作といってもよい程の出来。

 しかし、欧米での評価が、「イリノイ(ILLINOISE)」(2005年)より低いようなのはなぜ?

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 第2位は、チリー・ゴンザレス(Chilly Gonzales)「アイボリー・タワー(IVORY TOWER)」(2010年9月)。

 当ブログでも絶賛させていただいた1曲目「ワーキング・トゥギャザー(Working Together)」のウルトラ・ポップぶりが印象的だった、ゴンザレス(Gonzales)「ソフト・パワー(SOFT POWER)」(2008年)に続く本作 正直言ってここまでやるとは驚きの、「人力ループ」ピアノと絶妙な哀愁味のメロディーが織りなす、高いプロフェッショナリズムに支えられた傑作アルバム。

・You tube上の7曲目「ネバー・ストップ(NEVER STOP)」が使われたiPad is DeliciousのCM

 http://www.youtube.com/watch?v=btfbIVGES1I

 このCMで知らない間にチリー・ゴンザレス(Chilly Gonzales)の音楽を耳にした方も多いはず。

 新進実力派プロデューサーの作品としては、マーク・ロンソン&ザ・ビジネス・インターナショナル(Mark Ronson & The Business Intl)「レコード・コレクション(Record Collection)」 (2010年9月)も素晴らしかったですが、トータルな完成度でゴンザレスに軍配が。

 あまり関係ありませんが、ルイ・フィリップ(Louis Philippe)の3rdアルバムも「アイボリー・タワー(IVORY TOWER)」だったことを最近発見。

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 第3位は、MGMT「コングラチュレイションズ(Congratulations)」(2010年4月)。

 デビュー・アルバム、「オラキュラー・スペクタキュラー(Oracular Spectacular)」(2007年)が、NME's Top Albums Of The Year 2008(NME誌 2008年ベストアルバム)の第1位になったり、グラミー賞最優秀新人賞にノミネートされるなど、各方面で絶賛されたMGMT。

 そんなMGMTの期待の2ndアルバムですが、本人達も前作のイメージを持って聴くとショックを受けるかもと公言する、シングル向キラー・チューンの見当たらないかなりサイケデリックな浮遊感あふれるトータル・アルバム。

 レコード会社の人はがっくりきただろうと思いますが、私の好きな元ザ・ディービーズ(The dB's)のクリス・ステイミー(Chris Stamey)の世界に通ずるものがあり、個人的には前作よりも気に入りました。

・1曲目「イッツ・ワーキング(It's Working)のYou Tube上のプロモーション・ビデオ(PV)。

 http://www.youtube.com/watch?v=JyaDTiXH3R4

 当ブログではご紹介の機会を逸しましたが、今が旬、ブルックリン勢としては、スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)と親交の深い、ザ・ナショナル(The National)「ハイ・ヴァイオレット(High Violet)」(2010年5月)も素晴らしかったです。

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 第4位は、キャロル・キング&ジェイムス・テイラー (Carole King & James Taylor)「トルバドール・リユニオン(Live at the Troubadour)」(2010年5月)。

 本作参加の名ドラマー、ラス・カンケル(Russell Kunkel)の息子、ナザニエル・カンケル(Nathaniel Kunkel)による録音の素晴らしさが、本作を単なる懐メロ・ショーではなく、キャロル・キング(Carole King)とジェイムス・テイラー(James Taylor)が長い旅路の末に行き着いた、珠玉のライヴ作品へと昇華。

・You Tube上の1曲目、ジェイムス・テイラー(James Taylor)作「花(Blossom)」のライヴ映像。

 http://www.youtube.com/watch?v=3levR_FBj7w

 歳を重ねるって素晴らしいと勇気づけられる2010年のシルバー・ミュージックの代表作です。

 これまた当ブログではご紹介の機会を逸しましたが、シルバー・ミュージックとしては、ジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin)作品を再創造(reminagined)した、ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)「Reimagines Gershwin」(US:2010年8月)も素晴らしかったです。

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 第5位は、カニエ・ウェスト(Kanye West)「マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー(My Beautiful Dark Twisted Fantasy)」(US:2010年11月、JP:2010年12月)。

 欧米音楽雑誌の2010年のベスト・アルバムを席巻する、プログレ的と言っても良いぐらい、コンセプチャルなトータル・アルバム。

 なんといっても、おじさんをイチコロにしてくれるのが、名曲 「21世紀の精神異常者(Twenty First Century Schizoid Man)」のサンプリングした、キング・クリムゾン (King Crimson)とヒップ・ホップ(Hip Hop)の夢の競演(笑)、3曲目「パワー(Power)」。

・You Tube上の3曲目「パワー(Power)」の2010年10月2日の米TV番組「サタデー・ナイト・ライヴ(Saturday Night Live)」の映像。

 http://www.youtube.com/watch?v=8e1B2YMQNlU

 いよいよ、カニエ念願のグラミー賞「Album of the year」の獲得を予感させる力作です。

 他に、ブラック・ミュージックとしては、シャーデー(Sade)「ソルジャー・オブ・ラブ(Soldier of Love)」(UK:2010年2月、JP:2010年3月)も傑作でしたが、溢れんばかりのエネルギーでカニエに軍配。

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