全く同感、「自由に生きることは素晴らしい」。橘玲「貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する」
amazonの橘玲氏による本書の「内容紹介」は以下の通り。
「正社員になることが幸福だ」という昨今の風潮に違和感があって、もうひとつの (オルタナティブな)生き方を実践的な知識とともに提案してみたい、というのが本書を書いたきっかけです。
ファイナンス(会計や税務・資金調達)は企業のためだけのものではなく、個人の人生設計にも役に立ちます。グローバル化という現実をイデオロギーで否定してもなんの意味もありません。
いま必要とされているのは、一人ひとりがサバイバルするための知識と技術ではないでしょうか。
この「内容紹介」についても、全く同感。
ただし、サラリーマン個人が法人化して役員となりかつての勤務先と委託契約を行うというのは一般的にはかなり難しく、サラリーマンの個人事業・法人を問わぬ独立開業、あるいは資産家が不動産賃貸等の法人設立する際の、会計・税務・投資・資金調達などの「フィナンシャルリテラシー」の教科書としての利用が一般的ではないでしょうか。
税務会計に関する解説の的確さにおいて専門家も舌を巻く橘玲氏ですが、本書はかなり具体的・詳細に解説しているせいか勇み足ではないかと思われる点を一つ発見。
P121で、登記簿を閲覧することで株主構成を知ることができると記載されていますが、株主名と保有株主数がわかるという意味だとすると、そもそも登記事項ではなく登記簿からではわかりませんのでご注意を。
サラリーマン生活トータル7年半を経て独立開業した私の経験から言わせていただくと、独立開業することとは何の障壁もない市場経済の原理に身を委ねること。
上司や派閥や組織といった自分の力を発揮するのを阻害する障害は何も無く、失敗しても成功しても自己責任の気持ちの良さ。
「自由に生きることは素晴らしい」、あなたもオルタナティブな生き方、独立開業の道を私とともに歩んでみませんか?
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