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動き出した中小企業金融円滑化法。「住宅ローン返済相談急増 中小企業の相談は横ばい」(2010年1月7日付日本経済新聞)

 先日ご紹介のように、中小企業者や住宅ローン借入者から債務の弁済に係る負担の軽減の申込みがあった場合にはできる限り条件変更等負担の軽減に資する措置をとるよう金融機関に努力義務を課す、「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」、いわゆる「中小企業金融円滑化法」が、2009年11月30日成立し、2009年12月4日に施行。

 http://www.fsa.go.jp/common/diet/173/index.html

 亀井金融相の肝いりの「平成の徳政令」、モラルハザードにつながる、金融機関からの借入がさらに難しくなるとの批判も多くありましたが、とりあえずは、現実的な内容でした。

 2010年1月7日付日本経済新聞「住宅ローン返済相談急増 中小企業の相談は横ばい」は、その運用後の実績について報告しています。

■住宅ローンの返済相談は急増

 同記事によると三菱東京UFJ銀行は、1日平均20数件だった住宅ローン返済の相談件数が、中小企業金融円滑化法施行後は100件以上に増えたようで、大手銀行への相談が急増しているとのこと。

 その原因として、もともと各行は住宅ローン返済の見直しついて相談に応じていたものの知られておらず、中小企業金融円滑化法施行後は銀行側のPRや報道により相談が急増したもようであり、ボーナスの減額等収入の減少により返済が苦しくなる人が増えている事情もあると分析。

■中小企業の相談は横ばい

 一方、中小企業の相談は、大手行の多くは、住宅ローンの返済相談と異なり、大きくは増えていないとのこと。

 その原因として、返済猶予を申し込んだら新規の融資を止められる可能性があり、返済申し込みは最後の手段で簡単には申し込めないといったような中小企業の声を紹介。

■上記の記事から感じること。

 借り換えを前提としない住宅ローンの返済相談は急増し、借り換えが前提となっている中小企業の相談が横ばいなのは、止むを得ないと思われます。

 中小企業にとっては、「中小企業金融円滑化法」による債務の弁済に係る負担の軽減の申込みは、やはり事業再生の手法のひとつであり、その選択肢がまたひとつ増えたことは素直に喜んでいいと思われます。

 原理原則に返ると、「借りた金は返す」のが原則、そして、中小企業においては、簡便的なキャッシュ・フロー=税引後の利益+減価償却費の範囲内でしか弁済は難しいこと、すなわち「借りた金を返せないリスクはかなり高い」ことをよく理解して、借入に依存しない経営を心がけることが必要だと思われます。

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