初登場全米1位か?クスクス(KUSUKUSU)+フィーリーズ(The Feelies)。ヴァンパイア・ウィークエンド (Vampire Weekend)「コントラ (Contra)」
デビュー・アルバム「吸血鬼大集合! (Vampire Weekend)」(2008年1月)が、世界中で約100万枚、全米で50万枚のヒットとなった、ヴァンパイア・ウィークエンド (Vampire Weekend)の待望の2ndアルバム「コントラ (Contra)」(2010年1月)が遂に発売。
このrockin'on編集部日記の記事でも触れられていますが、どうも今週のビルボード(Billboard)で初登場全米第1位の快挙を達成しそうとのこと。
「馬のマークの参考書」ならぬ、ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)の「ポロ(Polo)」のポロ・シャツが印象的なジャケットを眺めながら楽しむバロック・アフリカン・ポップ(baroque african pop)。
おじさんの頭に浮かんで来たのは、クスクス(KUSUKUSU)+フィーリーズ(The Feelies)です。
クスクス(KUSUKUSU)は、イカ天こと「三宅裕司のいかすバンド天国」で、FLYING KIDS(フライングキッズ)と初代グランド・チャンピオンを争った、当時のワールド・ミュージック・ブームに乗った日本のアフリカン・ポップ・バンド。
デビュー・アルバムは、「光の国の子供達(The Innocent Kids In Gorilland)」 (1989年)で、オリコンのアルバムランキングで12位のヒット。
いよいよ1990年代はワールド・ミュージックの時代かと期待が膨らみましたが、残念ながらその後のワールド・ミュージック系ポップはセールス面では尻つぼみに陥ってしまいましたが。
そういえば、我が学生時代の対バン、ゴー・ゴー・ボーイズ改めミスター・クリスマスなんて、アフリカン・ポップ・バンドもいたなぁ。
一方、フィーリーズ(The Feelies)は、「クレイジー・リズム(Crazy Rhythms)」(1980年)でデビューしたアメリカのニュー・ウェーヴ期のロック・バンド。
複数のギターが織り成すポリリズミックなサウンドと、「クレイジー・リズム(Crazy Rhythms)」のジャケット写真を見れば解るとおりのプレッピー趣味が話題に。
「クレイジー・リズム(Crazy Rhythms)」の内ジャケットを見るとよくわかるのですが、左端のドラムスのアントン・フィアー(Anton Fier)のポロ・シャツ、「馬のマークの参考書」、ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)の「ポロ(Polo)」なのです。
「コントラ (Contra)」の表ジャケットはもちろんのこと、ブック・レットのバンド写真でも自ら「ビッグ・ポロ」のラガー・シャツを着て、「MUSIC MAGAZINE(ミュージック・マガジン)2010年1月号」のインタビューでも映画監督と同等と発言し、ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)をこよなく愛するエズラ・クーニグ (Ezra Koenig) と合い通じるものを感じます。
ちなみに、「クレイジー・リズム(Crazy Rhythms)」、2009年9月にリマスター再発盤がアメリカで発売されていますのでファンはお見逃しなく。
ヴァンパイア・ウィークエンド (Vampire Weekend)の待望の2ndアルバム「コントラ (Contra)」(2010年1月)ですが、全作同様、大変失礼ながら日本に遅れること約20年、突如現れたという印象のアフリカン・ポップ(african pop)・サウンドは健在。
ただし、バロック(baroque)風味はやや後退という印象。
・You Tube上の7曲目「カズンズ(Couzins)」のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=1e0u11rgd9Q
個人的には、エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)やスクイーズ (Squeeze) が好きだというエズラ・クーニグ (Ezra Koenig)には、もっと構築的なソング・ライティングを期待したいところですが。
先日、当ブログでもご紹介させていただきましたが、2009年5月に公表された、経済産業省での「音楽産業のビジネスモデル研究会」の報告書でも指摘されているとおり、世界中で広く共通に愛される文化として音楽の魅力が急速に低下している「音楽水道時代」、ヴァンパイア・ウィークエンド (Vampire Weekend)、期待の星です。
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コメント
クスクスは当時二十歳そこそこの道産子で、じゃがたらのドラマー中村ていゆうの経営する音楽プロ所属だったですね。リンガラ+ビートパンク(イカ天)という流行の合わせ技サウンドで、一気に駆け上って消えちゃったところも当時っぽいです。
ミスタークリスマスは初期ひねくれポップだったですがワールドブームからアフリカンな音に転身しましたね。その後、試行錯誤のうちに終わりましたが、ドラム横銭はビブラストーンへ、ギター桜井はロンサムストリングスへ至るルーツ系へ、サックス川口は栗コーダーカルテットなど、人材は豊富でした。
懐かしい名前を見て、思わずそちらに反応してしまいました。
投稿: MYB | 2010年1月21日 (木) 11時09分
MYBさん、コメントありがとうございます。
中村ていゆう、横銭ユージ、そうですよね。
中村ていゆうは、「光の国の子供達(The Innocent Kids In Gorilland)」のプロデューサーでもあります。
ちなみに、You Tube上のイカ天でのクスクス「オレンジ バナナ(Orange Banana)」。
http://www.youtube.com/watch?v=NHbzaaODNOw
ヴァンパイア・ウィークエンド (Vampire Weekend)より、グルーヴは上かも。
投稿: Accounting&Music | 2010年1月22日 (金) 01時20分