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「アカウンティング&ミュージック 2009年 カバー・アートワーク・ベスト5(Accounting&Music 2009 Cover Artwork Best 5)」。おじさんは今年もまだまだジャケット・デザインにこだわるのです。

H210625 前回に引き続き2009年の音楽界を振り返らせていただきますが、今回は、「アカウンティング&ミュージック 2009年 カバー・アートワーク・ベスト5(Accounting&Music 2009 Cover Artwork Best 5)」。

 音楽配信なんのその、おじさんは今年もまだまだジャケット・デザインにこだわるのです。

H210625_2 第1位は、ランブリング・ジャック・エリオット(Ramblin' Jack Elliott)「ア・ストレンジャー・ヒア(A Stranger Here)」(2009年4月)。

 1918年生まれ、1978年没のアメリカの写真家、ウィリアム・ユージン・スミス(William Eugene Smith)の「Stranger In Town」(1942年)という作品が使われたジャケット、どしゃぶりの雨、ずぶぬれのレイン・コートと古ぼけたバッグが凄い迫力。

 「ウィキペディア(Wikipedia)」によれば、ウィリアム・ユージン・スミス(William Eugene Smith)は、小麦商を営んでいた親が、大恐慌で破産し散弾銃で自殺、この影響で人の命や医療、ケアに強い関心を持ち続けた写真家。

 100年に一度と称される世界金融危機の下、大恐慌時代のブルースを、ボブ・ディラン(Bob Dylan)もその息子と紹介されていたらしい伝説のフォーク・シンガーが歌い上げ、最高の録音技術により絶妙なバンド・サウンドに乗せて届けられる至福の音とピッタリとマッチ。

 そういえば、プロデューサーのジョー・ヘンリー(Joe Henry)の新作ソロ、「ブラッド・フロム・スターズ(Blood from Stars)」(2009年8月)も、ウィリアム・ユージン・スミス(William Eugene Smith)の「United」(1955年)という作品がジャケットに使われていました。

H220104_manafon  第2位は、デイヴィッド・シルヴィアン(David Sylvian)「マナフォン(Manafon)」(2009年9月)。

 オランダのルード・ヴァン・エンペル(Ruud van Empel)というアーティストの「study in green nos 1,5,8」(2003年)、「study in green no 16」(2004年)という作品が用いられたジャケットがあまりにも美しく、音はご紹介していませんでしたが、2位にランク・イン。

 どうもコンピューター上で作った写真とCGのコラージュらしいのですが、そのリアルなようでリアルでないような不思議な美しさがたまりません。

 2008年の第1位、デヴィッド・バーン&ブライアン・イーノ(David Byrne&Brian Eno)「エヴリシング・ザット・ハプン・トゥデイ(Everything That Happens Will Happen Today)」(2008年11月)のジャケットとも似た感覚。

 音の方は、素晴らしい音質なのですがほとんど無調、amazonのカスタマー・レビューで指摘している方がいますが「能楽」のような世界で、西洋音階及びハーモニー大好き人間の私にはしんどすぎ、大変申し訳ありませんがブログでパスさせていただいております。

H210512_sensuous_synchronized_show  第3位は、CORNELIUS(コーネリアス:小山田圭吾)「SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW(センシュアス・シンクロナイズド・ショー)」(2009年5月)。

 1944年ウルグアイ生まれの米国の建築家ラファエル・ヴィニオリ (Rafael Vinoly)設計の東京国際フォーラム ホールAの美しい造形に、黄・白・赤・青の鮮やかなSENSUOUS Colorをあしらった、信藤三雄氏率いるコンテムポラリー・プロダクション出身、HELP!の北山雅和氏の手によるジャケットは、見事な写真の構図と言い、素晴らしいデザイン。

 音楽と映像が見事にシンクロする21世紀のエンタテインメントというべき本作に実にマッチ。

H210520_this_is_my_story  第4位は、THE BAWDIES(ザ・ボウディーズ)「THIS IS MY STORY」(2009年4月)。

 小西康陽のレディメイド・インターナショナル(readymade international)出身、solla inc.の吉永祐介氏によるスタイリッシュなビジュアルは、THE BAWDIES(ザ・ボウディーズ)の「新しさ」に大きく貢献。

 ロボット・デザイナーとして有名な松井龍哉デザイン、スター・フライヤー(Star Flyer)社のエアバスA320の機体を用いたジャケットの2ndアルバム「Awaking of Rhythm And Blues」(2008年2月)から、一貫性を持ったビジュアル戦略、今後も楽しみです。

211101  第5位は、くるり(QURULI)へのトリビュートのオムニバス・アルバム、「くるり鶏びゅ~と」(2009年10月)。

 トリビュート・アルバムなのに何でこんなに力が入っているのだろうと思うぐらい(笑)、永野鉄兵(WORLD'S END GRAPHICS)による、鶏肉の缶詰のジャケットが素晴らしい。

 ぜひ、CDを手に取っていただきたいのですが、立体感のある缶詰の印刷が素晴らしく、金色の実に鮮やかなこと。

 意外にオリジナルティのあるデザインだと思います。

211207_hunting_my_dress  最後に、当ブログ一押し、ジェスカ・フープ(Jesca Hoop)の待望の2ndアルバム、「Hunting My Dress(ハンティング・マイ・ドレス)」 (2009年11月)を番外で再度プッシュ。

 少々地味目ですが、ジェスカ・フープ(Jesca Hoop)が2曲参加した女性デュオThe Ditty Bops(ディティ・バップス)「Summer Rains(サマー・レインズ)」(2008年2月)のジャケットを手がけたRick Whitmore(リック・ホワイトモア)による、黒地にすみれの花をあしらったオリジナルティ溢れるミステリアスなジャケットがなかなか素晴らしい。

 特に、内ジャケット及び裏ジャケットのすみれの花部分が美しく、My Spaceでその様子がわかるのでぜひご確認あれ。

 素晴らしいデザインがある限り、パッケージ・メディアは無くなりません!

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