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公認会計士に準ずる新たな資格の創設?2009年12月9日付日本経済新聞「会計の専門家に新資格 金融庁検討 企業の採用後押し」

 新聞等の報道によると、2009年11月26日、公認会計士・監査審査会は、2009年の公認会計士試験の合格結果を発表しましたが、出願者21,255人のうち、最終合格者数は前年より38.5%減の2,229人と大幅に減少し、合格率も6.6%減の10.5%となったとのこと。

 昨年の当ブログでも指摘させていただきましたが、制度の移行期であることから、旧制度との比較のため、旧第2次試験合格者等の「短答式試験合格者免除者」を除いた合格者で見てみると、前年比5.9%減の1,916人で合格率9.9%。

 2009年12月9日付日本経済新聞によると、経済情勢の悪化から大手監査法人が新人採用を半減していることもあり、金融庁は公認会計士制度や資格制度を抜本的に見直す方向で検討に入り、会計の専門家の民間企業への進出を促す方向で検討に入るとのことです。

■「短答式試験合格者免除者」を除いた合格者数と合格率の推移

 公認会計士・監査審査会の「平成21年公認会計士試験  合格者調」によると以下の通り。

 http://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/ronbungoukaku_21h.pdf

      合格者数 (合格率)

 2009年 1,916人  ( 9.4%) 

 2008年 3,024人  (15.3%)

 2007年 2,695人  (14.8%)

 2006年 1,372人   ( 8.4%)

■過去の旧第2次試験合格者数と合格率の推移

 2005年 1,308人   ( 8.5%)

 2004年 1,378人   ( 8.4%) 

 2003年 1,262人   ( 8.4%) 

 2002年 1,148人   ( 8.6%)

 2001年   961人   ( 8.0%)

 2000年   838人   ( 7.6%)

■上記からわかること

 2009年度の公認会計士試験合格者ですが、前年比においては大幅減ではありますが、この10年の推移を見ると合格者数、合格率ともに決して低い水準ではないことがわかります。

 実は、私は、監査法人ではなく一般企業で実務経験を積む「実務従事」という要件を満たして公認会計士なった少数派。

 第2次試験合格年度も現在と同様に監査法人の求人が少ない時期で、入り口では一般企業にどんどん進んで欲しいと指導がなされていましたが、いざ3次試験の受験要件の審査を受けようとすると高飛車な金融庁の担当者が「一般企業の経理事務では認められず財務分析でなければ認められない」と、監査法人での「業務補助」なら紙1枚で済むのに対し、大量に用意させられた証拠資料をめぐりかなりの口論となった思い出があります。

 今回の公認会計士制度や資格制度の抜本的な見直しがどのように進むのかわかりませんが、間口を広くし自由な競争を生むような方向を私は期待いたします。

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