景気低迷の中、業績を伸ばしている企業。
会計事務所を経営していて良く聞かれる質問は、「今、どんな会社が儲かっているんですか」という質問。
お客様との守秘義務がありますので、それを厳守した上での一般論でのお答えしかできないのでありますが、やり方しだいでどんな環境下でも利益を出している会社があるのは事実。
そんな質問に参考となるのが、2009年11月13日の日本経済新聞「増収増益10社に1社 お得感 新市場 独自技術 顧客ニーズつかむ 上場企業の4~9月」という記事です。
■増収増益10社に1社
日本経済新聞社の集計によると、2009年4~9月期決算の新興市場を含む上場企業のうち全体の約1割の201社が増収経常増益となっているとのこと。
■好調企業の共通点
以下のキーワードが浮かび上がるとのこと。
・お得感
振袖のレンタルサービスが若年層を中心に好調な京都きもの友禅、割安サービスでシニア世代の支持を集めるアコーディア・ゴルフ、手頃な飲食店情報を求めサイト訪問者が増加しているぐるなび、低価格のラーメン・ギョーザの幸楽苑など。
・新市場
包装フィルムを食品から化粧品などに拡大している大成ラミック、インドネシアで蚊取り線香の販売を拡大しているフマキラー、新興国で中間層向けにおむつや生理用品を伸ばしているユニチャームなど。
・独自技術
国が入札の際に技術力を重視する「総合評価方式」へ移行したことでその技術力により大型工事など高採算案件の受注が好調な横河ブリッジホールディングス、時速300キロで高速走行しながら客室内の静粛性や快適性を高めた車両「N700系」が好調な日本車両製造、液晶メーカーの設備投資が拡大している中国で液晶パネル向けの検査関連装置の受注を伸ばしているブイ・テクノロジーなど。
■上記から感じること
お得感 新市場 独自技術 というキー・ワードですが、考えてみれば経営上売上を伸ばし利益を確保するためにはごく当たり前のこと。
外部経営環境がどのように変わろうとも、粛々と原理原則を貫くことが重要であると思われます。
しかし、ゴルフ場業界でのアコーディア・ゴルフ、公共工事業界の横河ブリッジホールディングスの検討ぶりを見ると、やり方しだいでどんな環境下でも利益を出せるという好例ではないでしょうか?
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