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今、何回も聞き直し新たな感動、日本が生んだ最高のロック・アルバム。サディスティック・ミカ・バンド(Sadistic Mika Band)「黒船(Black Ship)」

211028 お客様あっての会計事務所、「メガシャキ」を何本も飲み干しながら不眠不休のあまりの多忙に、ブログ開設以来初の更新不能、しかも1週間という「デフォルト」状態に陥っていましたが、本日よりいよいよ再開させていただきます。

 この1週間、ビートルズ・リマスター祭り2009も吹っ飛び、日増しに増すそのショックに、加藤和彦の作品を聞き続けた毎日。

 中でも、感動したのは、サディスティック・ミカ・バンド(Sadistic Mika Band)「黒船(Black Ship)」(1974年11月)。

 20世紀以降の録音文化が全て同じ土俵で勝負するといってもいい音楽アーカイブ時代の今、改めて聴きなおしてみて、日本が生んだ最高のロック・アルバムと感動いたしました。

 まず、なんと言っても、クリス・トーマス(Chris Thomas)プロデュースによる音の良さ。

 1987年の初CD盤で聴いても、2003年の紙ジャケ・再発盤で聴いても、メディアを選ばない、コンプレッサーの効いた音のぶっとさ。

クリス・トーマス(Chris Thomas)は、1947年生まれの英国のプロデューサーで、ジョージ・マーティン(George Martin)に熱烈な手紙を書いて弟子入り、「ザ・ビートルズ(The Beatles)」(通称:ホワイト・アルバム(The White Album) 1968年11月)にアシスタントとして参加。

 以後、ピンク・フロイド (Pink Floyd)「狂気(The Dark Side Of The Moon)」(1973年)での編集、セックス・ピストルズ (Sex Pistols) 「勝手にしやがれ!!(Never Mind the Bollocks)」(1977年)のプロデュース等で、名盤の陰にこの人有りの名プロデューサー。

211028_2007_01_2  「レコード・コレクターズ 2007年 01月号」の金澤寿和氏による加藤和彦へのインタビューによると、ロンドンが好きで年中行っていた頃に、洋服店「Let It Rock」をやっていたマルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)に1枚目「サディスティック・ミカ・バンド(Sadistic Mika Band)」(1973年)を渡したら、すごく気に入ってあちこちに紹介してくれて、それにより手に渡ったクリス・トーマス(Chris Thomas)からプロデュースしたいとオファーがあったとのこと。

 先日の記事でインターナショナルに流行の最先端を走る垢抜け方を例えた藤原ヒロシも、マルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)のファンであり、意外な接点に驚くとともに、セディショナリーズ(SEDITIONARIES)以前の「Let It Rock」時代から知り合いとは、当時の加藤和彦の流行感度の突出ぶりにはびっくりさせられます。

 加藤和彦の言葉によれば、「黒船(Black Ship)」(1974年11月)は、「クリスの作品」。

 当時日本では誰もやったことがなかったマスター・テープを切り貼りする編集、フェアチァイルド社のコンプレッサーを強くかけたタイトなドラムス、二重に重ね取りして太さを強調したベースなど、その手法は伝説。

 「レコード・コレクターズ 2007年 01月号」でも、サエキけんぞう氏や和久井光司氏が指摘していますが、前年のピンク・フロイド (Pink Floyd)「狂気(The Dark Side Of The Moon)」と、そのアルバム全体の構成の美しさがよく似ていると思います。

 次に、松山猛の言葉の美しさ。

 小原礼作詞の「塀までひとっとび」1曲を除き全曲を作詞していますが、外国人から見た日本をコンセプトに、簡潔ながらイメージが広がる実に美しい詩。

 最近は、音楽作詞家というよりも、「時計王」の小太りのおじさんというイメージが強いですが、美しい日本語詩を、またどんどん書いて欲しいですね。

 そして、演奏の素晴らしさ。

 当ブログでもたびたび指摘させていただいている高橋幸宏のドラムはもちろん、高中正義の素晴らしい音色とキャッチーなフレージングのギター、クリス・トーマス録音の小原礼のベースの太さも再発見の気持ちよさ。

 ファンキーなインスト曲も今聴くとすごく新鮮でいいです。

 最後にビジュアルも素晴らしい。

 T.REXやデヴィッド・ボウイ(David Bowie)の写真で有名な鋤田正義氏による、世界に羽ばたこうとするかのような青空を飛ぶメンバーの開放感溢れる外ジャケット、松山猛美術監修による、和風な内ジャケットもたまりません。

 ただし、2003年発売の紙ジャケはややお粗末なので、「聞け、万国の音楽家」という粋なコピーの帯も含めてアナログ盤を忠実に再現した再発盤を期待したいところです。

 音よし、歌詞よし、演奏よし、ビジュアルよし、えっ、歌はどうしたって。

 いやぁ、加藤和彦とミカが歌うから洒落っ気があるんじゃないですか。

 木村カエラでは、ここまでの味は出ないでしょう?

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コメント

(  ̄^ ̄)ゞラジャ加藤さん、残念ですね。 やることがなくなったなんて、音楽的にも悩んでたみたいだけど、やることはたくさんあったはずですね。
死んじゃっちゃおしまいなんだよねb 生きてるだけでまる儲け! 加藤さんももっと楽しみを見つけて欲しかったなぁ~

投稿: てぃあら | 2009年10月28日 (水) 17時25分

てぃあらさん、コメントありがとうございます。
料理、服飾、旅行等ライフ・スタイル全般の達人だった加藤和彦のこのような死は大変残念でなりません。
30代にして既に普通の人の人生のゴールに到達していたようなところがありましたから、その先がいろいろと難しかったのかもしれません。
彼の作品を聴きなおすことによって、謹んでご冥福を祈らせていただきます。

投稿: Accounting&Music | 2009年10月31日 (土) 02時16分

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