名盤復権、最新リマスターで「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」びいきの私も納得。「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)」
2009年9月9日、ザ・ビートルズ(The Beatles)の最新デジタル・リマスター盤CDが全世界でリリース。
過去と現在の音楽を同じ土俵で聴き比べ出来る音楽アーカイブ時代、とかく神格化されがちなザ・ビートルズ(The Beatles)ですが、リマスターによりいったいどう聴こえるのか興味津々。
私も早速、ステレオ・ボックス、モノ・ボックス、ダブルで入手してみましたが、最新リマスターの恩恵を最も受けていると思われるのが、「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)」(オリジナル盤:1967年6月、最新リマスター盤:2009年9月)。
「ラバー・ソウル(Rubber Soul)」(1965年12月)の影響を受けたザ・ビーチ・ボーイズ (The Beach Boys) のブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)が「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」(1966年5月)を作り、さらにその影響を受けたポール・マッカートニー (Paul McCartney)の発案によると言われる「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)」、最新リマスターで確かに良いアルバムだということがよくわかりました。
私は、ザ・ビートルズ(The Beatles)の解散後に洋楽を聴き始め、リアルタイムが1973年の青盤、赤盤の世代。
したがって、ザ・ビートルズ(The Beatles)も、大変申し訳ありませんが他のアーティストと実は同列。
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)」(1967年6月)も、その1年前に発売された、実質的にはブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)のソロと言ってもよい、ザ・ビーチ・ボーイズ (The Beach Boys) 「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」(1966年5月)を聴いてしまってからは、印象が希薄。
ソングライティングの味わい深さ、録音の面白さ、オーケストレーションの面白さ、ルートをとらないベース・ラインのユニークさなど、一般に言われるセールス・ポイントは、全て「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」の方が先だし、質も上のような印象。
今回の最新リマスターで聴き直して感じたのは、その曲とサウンドの「濃さ」で、これは 「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」とは異なる魅力。
誰もがかなわぬキャッチーなメロディーと、サイケ風味のソリッドなロック・サウンドは結構、今聴くと新鮮。
ちなみに、モノラル・ステレオどっちが良いか論争、ジョージ・マーティン(George Martin)推奨のモノラル・ミックスが本盤あたりまでは良いと私は思います。
曲とサウンドの「濃さ」が、モノラル・ミックスの方が強調され、特に4曲目「ゲッティング・ベター(Getting Better)」のイントロのギターの迫力は最高。
ボックスでしか買えないのが残念ですが、前衛芸術家ピーター・ブレイク(Peter Blake)によるあまりにも有名なジャケットを、日本が誇る金羊社がイギリスのオリジナル・アナログ盤から忠実に再現した紙ジャケの趣き深さもモノラル盤の大きな魅力。
もっとも最新リマスターなら、ステレオ盤も当然に音が良く、ボックスまではという方ならステレオ盤で当然十分。
1987年マスターが曲間が長いなど特に評判が悪かった「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)」、「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」びいきの私も納得の、名盤復権です。
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