躍動感のあるメロディーと抑制の効いたサウンドが素晴らしい期待通りの傑作。高野寛(Hiroshi Takano)「Rainbow Magic」
4年ぶりのソロワークを、ユニバーサル・ミュージック(UNIVERSAL MUSIC)のMILESTONE CROWDS レーベルでスタートし、発売したシングル、「LOV」(2008年11月)、「Black&White」(2009年6月)が素晴らしい出来だった高野寛。
だいぶ待たされましたが、約5年9ヶ月ぶりになるオリジナル・アルバム「Rainbow Magic」(2009年10月)をリリース。
あのみずみずしかった高野寛も年をとったなぁと感じさせてくれるジャケットの「Rainbow Magic」、躍動感のあるメロディーと抑制の効いたサウンドが素晴らしく、すごく今を感じさせてくれる期待通りの傑作です。
何度か当ブログでも指摘させていただいておりますが、2曲目「LOV」が素晴らしい。
You Tube上の「LOV」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=S_xCWSj-kIA
ドラムは、高橋幸宏で、4曲目「Timeless」でもユキヒロのプレイが楽しめます。
その他の曲では、その切れ味の鋭いドラミングで私が最近注目している、サックス奏者坂田明の息子、坂田学のドラムの曲が多いのが嬉しいかぎり。
レコード店「レコミンツ」のWEBマガジン「mints Bar」での高野寛の話によると、亀田誠治と一緒に、今、そういう感じのことをやっている人が全然いないことから、ジェフ・リン(Jeffrey Lynne)とジョージ・ハリスン(George Harrison)の感じを目指したという、15曲目「Black&White」も素晴らしい。
You Tube上の「Black&White」のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=XPQyzfL74n4
「大人のロック!特別編集ザ・ビートルズ 1970年代「ソロの時代」の輝き」 (2009年4月) に、ジョージ・ハリスン(George Harrison)について高野寛が記事を書いていますので少々ご紹介。
「決して派手でなく、声高に叫ぶことなく、自問自答しながらゆるい感じで音楽を作る。滋味深い作品にはジョージの人柄がにじみ出ている。」というのが、高野寛のジョージ・ハリスン評。
そして、ジョージ・ハリスンのソロをずっと聴いて行くと、ビートルズ時代と比べギターの音がだんだん太くなって行き、ギタリストとしてキャリアの最後に向かって上りつめてて行くのがいちばんすごいとのこと。
それは、そのまま、今の高野寛に当てはまる感じがしますね。
ところで、全体を通して感じるのは、今らしさを感じさせてくれる、ラウド(Loud)と真逆な抑制の効いたサウンド。
16曲目の1990年の高野寛最大のヒット曲「虹の都へ」のセルフ・カヴァーなどは、イエロー・マジック・オーケストラ(Yellow Magic Orchestra)「RYDEEN 79/07」(2007年)の室内楽っぽさを感じさせてくれます。
最後に、「虹の都へ」が使われた MIZUNOスキーウェア「ケルビンサーモ」CM(1990年)をYou Tube上 で発見しましたのでどうぞ。
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