ラジオや中学の給食時の学校放送で流れてきた迫力のサウンドと日本が誇る金羊社の紙ジャケ。ザ・ビートルズ(The Beatles)「ザ・ビートルズ・モノ・ボックス(The Beatles In Mono)」
2009年9月9日、ザ・ビートルズ(The Beatles)の最新デジタル・リマスター盤CDが全世界でリリース。
過去と現在の音楽を同じ土俵で聴き比べ出来る音楽アーカイブ時代、とかく神格化されがちなザ・ビートルズ(The Beatles)ですが、リマスターによりいったいどう聴こえるのか興味津々。
私も早速、ステレオ・ボックス、モノ・ボックス、ダブルで入手、同時に刊行された数々の書籍も購入するも、仕事が忙しくて聴くのも読むのもなかなか進まず、ここでいよいよご紹介。
まずは、ラジオや中学の給食時の学校放送で流れてきた迫力のサウンドと日本が誇る金羊社の紙ジャケが楽しめる、初回限定盤の「ザ・ビートルズ・モノ・ボックス(The Beatles In Mono)」(2009年9月)をセットでご紹介。
amazonでは既に定価販売は売り切れ、出品者によるプレミア付ですが、それでも買いですぞ。
私が昔からずっと感じていたのは、ザ・ビートルズ(The Beatles)は、ラジオや中学の給食時の学校放送で流れてくるのを聴くとすごくいいのに、自宅のステレオの前で聴くとあまり面白くない。
後からわかってきたのは、当時の環境もあり、ザ・ビートルズ(The Beatles)は、1967年発売の「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band)」までどうもモノラル・ミックスを重視したことが影響しているらしいということ。
というわけで、「ザ・ビートルズ・モノ・ボックス(The Beatles In Mono)」(2009年9月)、ラジオや中学の給食時の学校放送で流れてきた迫力のサウンドが満喫でき、感激。
今回の発売に合わせ、プロジェクト・コーディネーターのアラン・ローズ(Allan Rose)とレコーディング・エンジニアのガイ・マッセイ(Guy Massey)は、あたかもザ・ビートルズ(The Beatles)祭りと化した日本の音楽雑誌各誌のインタビューに引っ張りだこ。
中でも、「レコード・コレクターズ 2009年10月号」のインタビュアーは、ビートルズ大学学長宮永正隆氏で、実はこの人、早稲田大学法学部会社更生法(現倒産法)加藤哲夫ゼミの1年先輩(笑)。
昔、OB会「哲門会」で、まだ集英社にお勤めの頃の宮永正隆氏に、学生時代にいとうせいこうとコンビを組んでいた話などを聞かせていただいた思い出も。
アラン・ローズ(Allan Rose)とガイ・マッセイ(Guy Massey)のインタビューを読むと、これはもう重要文化財の修復作業のような気の遠くなる仕事。
コアなファンが世界で一番多いバンドのリマスター、その責任の重さは並大抵ではなく、心よりお疲れ様でしたと言わせていただきます。
また、アメリカ編集盤の「マジカル・ミステリー・ツアー(Magical Mystery Tour)」を除き、イギリスのオリジナル・アナログ盤を忠実に再現した紙ジャケも、「ザ・ビートルズ・モノ・ボックス(The Beatles In Mono)」だけの特典。
「CDジャーナル 2009年10月号」の、カーネーション(CARNATION)の直枝政広(政太郎)がビートルズヤクザと呼ぶ編集長藤本国彦氏の記事によれば、最後に日本とオランダが残った末に決まったという、日本が誇る印刷会社の金羊社による紙ジャケで実に精緻。
ちなみに、ステレオ・ボックスの方は、紙ジャケの1種といえるのかもしれませんが、プラスティックを使わないエコロジー仕様のエコ・ジャケットで、趣に欠けるのが残念。
少し前ですが、「レコード・コレクターズ 2009年1月号」の「大鷹俊一のレコード・コレクター紳士録」に、金洋社社長浅野健氏が登場しているのですが、その話がなかなか面白い。
CDの紙ジャケットは、コンパクトなスペースにさまざまなデザインをするのでインクの着肉面積が非常に大きく印刷していて乾きにくく、そこに白抜きで小さな文字でデータがはいったりし、印刷は重ね刷りなので少しでも紙の収縮等があると判読できなくなるようなこともあるので非常に神経を使うとのこと。
アメリカで技術指導したこともあるが同等のものは作れなかったそうで、それはアメリカの技術が低いということではなく、なぜ、そこまでこだわるかということをアメリカ人は理解できなかったとのこと(笑)。
ちなみに、私がよく拝見させていただいているサイト、「MUSICSHELF(ミュージックシェルフ)」も、実は金羊社の運営です。
少々、横道にそれてしまいましたが、ザ・ビートルズ(The Beatles)の最新デジタル・リマスター盤CD、まだまだ、楽しまさせていただきます。
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