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洒落たポップ・センスの濃い目のメロディーが実に貴重な今日この頃、見逃せない再発盤No.3。松尾清憲(Kiyonori Matsuo)「ノーサンキュー(NO THANK YOU)+4」

H210903_no_thank_you_2  元シネマ(Cinema)のヴォーカリストにして、鈴木慶一の親しみやすく洒落たポップ・センスの後継者とも言うべき存在だった、松尾清憲(Kiyonori Matsuo)の全作品が、最新デジタル・リマスタリング+ボーナス・トラック付+紙ジャケで本年2月に一挙再発。 

 今回、ご紹介するのは、サード・アルバム、「ノーサンキュー(NO THANK YOU)」(1987年3月)。

 発売当時は、前2作と比べ、かなり印象が薄かった記憶のある作品。

 しかし、改めて今聴いてみると、白井良明の変幻自在のアレンジの妙の存在感は薄いものの、松尾清憲の、他に得がたい個性といえる、洒落たポップ・センスの濃い目のメロディーの見事なソング・ライティングが最も楽しめる意外な傑作であることに気がつきました。

 松尾清憲(Kiyonori Matsuo)「ノーサンキュー(NO THANK YOU)」(1987年3月)の話題は、何と言っても、高橋留美子原作のテレビ・アニメ「めぞん一刻」の4代目テーマ・ソングに採用された、湯川れい子作詞の「サニー シャイニー モーニング」。

 You Tube上の「サニー シャイニー モーニング」が使われたアニメ「めぞん一刻」の映像。

 http://www.youtube.com/watch?v=0NpMOFuTa7Q

 完成度の高いメロディーが素晴らしいです。

 マシュー・スウィート(Matthew Sweet)が、「うる星やつら」のラムちゃんのタトゥーを腕に入れるなど、グローバルに人気の高い高橋留美子漫画、You Tube上の映像もイタリアの日本アニメ・ファンの方と思われる方の投稿をセレクト、世界に永遠に流れ続ける松尾清憲(Kiyonori Matsuo)のメロディーです。

 その他に、私が好きなのは、今や大劇作家、元有頂天のケラのシュールな歌詞が印象的な1曲目「穴の中で僕たち」、カーネーション(CARNATION)の直枝政太郎(現:直枝政広)の「堕ちてく気分も悪くない 黒い渚」という歌詞が実に印象的な6曲目「渚にて」、シネマ(Cinema)時代に作ったらしい50年代調の7曲目「OH!キャロライン」、そして、10CC「アイム・ノット・イン・ラヴ(I' m not in love)」へのオマージュ、竹花いち子の「毒りんご」という出だしの歌詞が印象的な11曲目「ふたつの片想い」。

 松尾清憲(Kiyonori Matsuo)の今回の再発で実は一番気に入ったのが、「ノーサンキュー(NO THANK YOU)」。

 お勧めです。

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