これはすごく面白い、99%のマネー本を無効にする運用本。山崎元(著)「超簡単 お金の運用術 (朝日新書) 」
私が今まで読んだ資産運用に関する本で最も面白いと思った、橘玲(著)「臆病者のための株入門」(2006年)に匹敵する本を発見。
少々、ご紹介するのが遅くなってしまいましたが、山崎元(著)「超簡単 お金の運用術 (朝日新書) 」(2008年12月)。
「99%のマネー本を無効にする」と山崎元氏が豪語するのもうなずける、これ一冊で「金融リテラシー」はOK、「目からウロコ」の運用本です。
■「大らかな合理主義」
山崎元(著)「超簡単 お金の運用術 (朝日新書) 」の基本思想は、「あとがき」で触れられているように次のとおり。
・結論が出るものについては勇気を持って優劣を付けて選択し、しかし
・努力で改善できないものについてはくよくよとこだわらず、
・事前の意思決定としておおむねベストならそれでいいではないか、
というもの。
■超簡単お金の運用法
大らかな合理主義に基づいて、山崎元氏の提案する方法の基本型は以下の通り。
(1)当座の生活に必要なお金(たとえば生活費三カ月分程度)を銀行の普通預金に置く。
(2)残ったお金は、全額内外の株式に投資するETFに、国内株四割、外国株六割の比率で投資する。
(3)大きな支出の必要が生じたら(2)を躊躇なく部分解約してこれに充てる。
■当座資金以外は全額内外の株式に投資
上記の運用方法で、ちょっと驚くのは、当座資金以外は全額内外の株式に投資するETFに投資すべしとしていること。
詳しくは、本書を読んでいただきたいのですが、山崎元氏によれば、若年者は「金融資産」は小さいが「人的資本」が大きく、高齢者は「人的資本」の価値は落ちるが「金融資産」が大きいことが多く、どちらもリスクの負担力は意外にあると説明(ただし、リスクの無理強いはしないとして、リスク調整可能型の説明を別途用意していますが)。
■金融機関の説明に気をつけろ
その他、金融機関の自社商品を売り込む説明にはくれぐれも注意するように強調。
そういう山崎元氏自身が、ネット証券会社である楽天証券経済研究所客員研究員であるわけですが、「読者に対して、ネット証券の利用をお勧めしたい利害を持っている点には十分注意してほしい」とまでわざわざ書くほどの念の入れよう(笑)。
■その他有用な「金融リテラシー」が満載
「プライベートバンクに資産運用を任せるのはどうか」、「外国為替は資産運用になるか」、「住宅を買うか?賃貸か?」などについての、「大らかな合理主義」に基づく「金融リテラシー」が満載。
ところで、この「大らかな合理主義」、我々中小企業の経営にも活かすべき基本思想ですね。
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