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破産実務に関する、新世代によるユニークな力作。野村剛司(著)・新宅正人(著)・石川貴康(著)「破産管財実践マニュアル」

H210814 数多くの管財事件を手掛けてきたらしい弁護士による実践書、野村剛司(著)・新宅正人(著)・石川貴康(著)「破産管財実践マニュアル」(2009年7月)が発売。

 破産手続に関する実務書、それも破産管財人を対象とした実務マニュアルというニッチな分野ながら、利用者にとり実に便利な簡潔な一問一答集「Q&A500!」を設けたり、破産手続に重要な影響を与える税務関係の問題に大きな紙幅を割くなど、手間ひまかけて考え抜かれた内容が素晴らしい。

 この本を作成するのはかなり大変だったと思われ、それができるのはたぶん私より若い方だろうと著者略歴を見てみるとそのとおり。

 破産実務に関する、新世代によるユニークな力作、著者の諸先生に心より敬意を表します。
 

■ユニークかつ実務に便利な構成

 物語仕立ての「ストーリーによる初めての破産管財人」からスタートし、痒いところに手が届くような経験に裏打ちされたノウハウ満載の「破産管財人マニュアル」をメインに、実務に追われたすぐ知りたい利用者にとり実に便利な簡潔な一問一答集「Q&A500!」をはさみ、「書式・資料集」も怠りなく、最後はそんなこと言って大丈夫かなと少々驚く本音トーク「座談会」で締めくくるという構成が、実にユニークかつ実務に便利。

 また、各編間の相互参照も実にていねいで、著者の諸先生の手抜き無しの素晴らしい仕事ぶりがうかがえます。

■税務関係の問題に大きな紙幅

 実務上、破産手続に重要な影響を与える、租税債権の取り扱い、税務申告の問題に大きな紙幅を割いている点も、我々税務会計専門家にとって嬉しい点。

 特に、以前に当ブログでも指摘させていただいた、新破産法により改正され複雑になった租税債権の取り扱いの部分は今まで発売された書籍の中でも一番と言って良い充実ぶり。

 P292の「租税債権のフローチャート」は、従来、東京地方裁判所の管財事務の手引きに掲載されていたものの、同様なものを市販の書籍では見かけず「門外不出」なのかといぶかっていた「公租公課フローチャート」と類似のもの。

 新破産法の租税債権の分類はもはやフローチャートでないと分類不能であり、我が意を得たりの拍手ものです。

■法律・会計等の専門書も新時代へ

 以前にご紹介した、瀬戸英雄(編)、山本和彦(編) 「倒産判例インデックス」もそうでしたが、「本が売れない」と言われて久しい出版業界、最近は、法律・会計等の専門書も、新刊書に創意工夫が見られ出したのが、利用者にとって良い傾向。

 「破産管財実践マニュアル」の著者の諸先生にも、さらなる素晴らしい企画を期待したいと思います。

 

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