幻の短編映画らしき映像をついに発見?ムーンライダーズ(Moon Riders)「カメラ=万年筆(Camera Egal Stylo)」
先日の、「アーカイヴ・シリーズ」第4弾、「ライブ・アット・広島見真講堂(1980.10.11 at HIROSHIMA KENSHIN KODO)」(2009年3月)の記事で触れさせていただいた、ムーンライダーズ(Moon Riders)「カメラ=万年筆(Camera Egal Stylo)」(1980年)発売時のプロモーション用の短編映画。
その時にもYou Tubeを検索しても発見できなかった、私にとって幻の存在。
ところが、ひょんなことから、You tube上で、その幻の短編映画らしき映像をついに発見したようです。
先日の記事でご紹介いたしましたが、短編映画の存在については、「カメラ=万年筆(Camera Egal Stylo)」の紙ジャケ再発盤(2006年)のライナー掲載のクラウン2代目ディレクター、国吉静治氏のインタビューに、下記のような当時の事情が記されています。
製作費とは別に広告費で1,000万円使って良いということになり、広告代理店の出稿料に300万円使い、糸井重里にコピーを書いてもらい(おそらく「珍しいほどクレイジーラブ」)、国吉静治氏も「アルバムのコンセプトが良くわかる名作」と太鼓判を押すプロモーション用の短編映画を作り、残りのお金をツアーに注ぎ込み、コンサートの演出は、フッションショーの仕事をやっているような人に舞台監督を頼んだとのこと。
問題の映像は、先日ご紹介した、K2さんが「ステレオ音楽館」の映像だと指摘する、サンディー(SANDII)版「DRIP DRY EYES」の投稿者、EXPOP氏がYou Tube上にアップした次の映像。
http://www.youtube.com/watch?v=wNEtUvfxGNw
「カメラ=万年筆(Camera Egal Stylo)」の2曲目「第三の男」、1曲目「彼女について知っている二、三の事柄」のTV番組の映像のようですが、国吉静治氏のインタビューから内容を察すると、使われている映像こそが、私にとって幻のプロモーション用の短編映画と思われます。
面白いのは、冒頭の字幕。
「理屈ぬきで楽しめる音楽を聴きたい人は我々の「音楽」を聞かないでくれ。」
「「音楽」を創る側と聞く側のイメージの追跡戦」
ムーンライダーズ(Moon Riders)の、まるで、経営方針、社是のようなメッセージ(笑)。
同じく、EXPOP氏がYou Tube上にアップした、9曲目「太陽の下の18才」の映像。
http://www.youtube.com/watch?v=WwpMRe9H9rY
同じ番組のようですが、こちらはかなり生っぽい演奏で、鈴木慶一の声がこの頃は本当に良く出ています。
両者ともに、もしかすると、「ステレオ音楽館」の映像でしょうか。
その他、You Tube上にアップされた、「彼女について知っている二、三の事柄」のTV番組の映像。
http://www.youtube.com/watch?v=2j7Cb26LS9c
これは、私も見覚えがあり、日本テレビだったと思いますが、日本のニュー・ウェーヴ・バンドのショー・ケースのような番組に出演した時のものではないでしょうか(記憶違いの可能性も高いですが)?
この頃のムーンライダーズ(Moon Riders)は、堀内孝雄や古谷一行や岡林信康のツアーのバックの仕事をしていたので、バンドとしての演奏力がすごく高いように思われます。
堀内孝雄のバックで、TVKの「ファイティング80s」に出た時の映像もあるはずですが、残念ながらYou Tube上では見つかりませんでした。
再発リマスターとYou Tubeで、過去から現在の録音・録画された音楽がすべて同列に楽しめる、音楽アーカイヴ時代、1980年当時は思いもよらなかった桃源郷です。
| 固定リンク
« 平成21年(2009年)税制改正でこうなるNo.24。企業再生関係税制:仮装経理による過大申告の更正の請求と還付(法人) | トップページ | 明治12年創業、気軽に楽しめる誠実に守られた江戸庶民の味。「吉野鮨本店」(日本橋) »
「音楽等(やや通向)」カテゴリの記事
- アカウンティング&ミュージック 2023年邦楽ベスト3。第3位:大貫妙子(Taeko Onuki)「Taeko Onuki Concert 2022(タエコ・オオヌキ・コンサート 2022)」(2024.01.03)
- アカウンティング&ミュージック 2023年邦楽ベスト3。第2位:くるり(Quruli)「感覚は道標(Driven By Impulse)」(2024.01.03)
- アカウンティング&ミュージック 2023年邦楽ベスト3。第1位:椎名林檎(Ringo Sheena)「椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常(Sheena Ringo & The Others Know:Impermanence)」(2024.01.03)
- アカウンティング&ミュージック 2023年洋楽ベスト3。第3位:ピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)「i/o (アイ/オー)」(2024.01.03)
- アカウンティング&ミュージック 2023年洋楽ベスト3。第2位:スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)「Javelin (ジャヴェリン)」(2024.01.03)
コメント