洒落たポップ・センスの濃い目のメロディーが実に貴重な今日この頃、見逃せない再発盤。松尾清憲(Kiyonori Matsuo)「SIDE EFFECTS[恋の副作用]+2」
以前に、デビュー・バンド、シネマ(Cinema)「GOLDEN☆BEST」の記事で、鈴木慶一の親しみやすく洒落たポップ・センスの後継者として、ご紹介した松尾清憲(Kiyonori Matsuo)。
今でも現役として活発な活動を続ける松尾清憲の全作品が、最新デジタル・リマスタリング+ボーナス・トラック付+紙ジャケで本年2月に一挙再発。
ご紹介するが少々遅れましたが、これは見逃せない、素晴らしい再発企画。
まずは、おそらくセールス的にも最も成功したのではないかと思われる、松尾清憲の代表作、「SIDE EFFECTS[恋の副作用]+2」(1985年4月、再発2006年2月)をご紹介。
松尾清憲の、他に得がたい個性といえる、洒落たポップ・センスの濃い目のメロディーに、プロデューサーの白井良明の変幻自在のギターが楽しい、傑作です。
何と言ってもまずは、松尾清憲(Kiyonori Matsuo)が作詞を秋元康と共作した、1曲目「愛しのロージー」が素晴らしい。
松尾清憲の面目躍如のドラマテックなメロディーに、郷ひろみを思わせる甘い声、白井良明のジェイ・グレイドン(Jay Graydon)+ブライアン・メイ(Brian May)とでもいうようなハーモナイズド・ギターがとにかく素晴らしい。
You Tube上の1曲目「愛しのロージー」の、本盤付録DVDにも収録されたプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=3x2QXZJnOaM
当時、松尾清憲は、ムーンライダーズ・オフィス(Moonriders Office)所属でしたが、秋元康のサポートでわかるように商業的には珍しいぐらいに本気モード。
1985年10月のムーンライダーズ(Moonriders)のアニマル・インデックス(Animal Index)発売時のコンサートの前座での、「愛しのロージー」のスクリーンのようなものによるシルエットを利用したパフォーマンスは見事で、今でも記憶に蘇ります。
あのライヴの映像が付録ならもっと嬉しかったところです。
その他の曲も、シネマ(Cinema)「モーション・ピクチャー(Motion Picture)」(1981年)と同様に、全曲弾けるようなポップな曲ばかり。
ザ・ヤードバーズ(The Yardbirds)のものとの同名曲「For Your Love」、シネマ(Cinema)時代にできていたらしいドラマティックな「シャングリラ」、キンクス(Kinks)の影響有と本人が語る「サンセット・ドリーマー」、ピーター・バラカン(Peter Barakan)作詞のブリティッシュ・インディアン・サウンド「TEA FOR YOU」等々、名曲満載。
実に良い音のデジタル・リマスタリングに、松尾清憲のていねいな全曲解説と、心のこもった再発仕様も満足度十分。
洒落たポップ・センスの濃い目のメロディーが、実に貴重な今日この頃、見逃せない再発盤です。
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