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平成21年(2009年)税制改正でこうなるNo.28。上場株式等の損益通算の特例の創設(個人)

 前回に引き続き、平成21年(2009年)税制改正によりどこがどう変わったのか概要を確認して行く「平成21年(2009年)税制改正でこうなる」シリーズの第28回。

 今回は、正確には平成21年(2009年)税制改正ではなく、平成20年(2008年)税制改正で決められたことですが、上場株式等の譲渡所得と配当所得の軽減税率の廃止が先送りとなったにもかかわらず、こちらは予定通り実施される、上場株式等の損益通算の特例の創設(個人)についてです。

■従来の制度

 配当所得は、不動産所得、事業所得、山林所得又は譲渡所得(総合課税されるもの及び一定の要件を満たす居住用不動産の譲渡によるもの)の損失の額と損益通算ができました。

 しかし、株式等の譲渡所得の損失は、翌年以降3年間の株式の譲渡所得から繰越控除できましたが、他の所得との損益通算が不能でした。

■上場株式等の譲渡損失と上場株式等の配当所得との損益通算の特例の創設(平成20年税制改正)

 上場株式等の譲渡所得等の損失の金額があるとき又はその年の前年以前3年内の各年に生じた上場株式等の譲渡損失の金額(前年以前に既に控除したものを除く。)があるときは、これらの損失の金額を上場株式等の配当所得の金額(申告分離課税を選択したものに限る。)から控除するものとされました。

 この改正の適用時期は、平成21年分以後の所得税、平成22年度分以後の住民税からとなります。

 なお、非上場株式の場合は、譲渡損失と配当所得の損益通算は、従来通り認められませんのでご注意ください。

■源泉徴収口座内の上場株式等の配当等に対する源泉徴収税額の計算の特例の創設 (源泉徴収口座内における損益通算)(平成20年税制改正)

 従来は、配当は、企業が源泉徴収し、証券会社等は取り扱っていませんが、配当と株式の譲渡損の損益通算導入後の投資家の事務負担軽減のため、証券会社等の源泉徴収口座に配当も受け入れることができることとなりました。

 そして、源泉徴収口座に受け入れた上場株式等の配当等に対する源泉徴収税額を計算する場合に、当該源泉徴収口座内における上場株式等の譲渡所得等の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、当該配当等の額から当該譲渡損失の金額を控除した金額に対して源泉徴収税率を乗じて徴収すべき所得税の額を計算する特例を創設されました。

 ただし、この場合において、当該上場株式等の譲渡損失の金額につき、申告により、他の株式等に係る譲渡所得等の金額又は上場株式等に係る配当所得の金額から控除するときは、本特例の適用を受けた上場株式等の配当等については、申告不要の特例は適用されず、申告分離課税を選択する必要があります。

 この改正の適用時期は、平成22年1月1日以後に支払う上場株式等の配当等について適用されます。

■上場株式等の損益通算の特例の創設から感じること

 これも繰り返しになりますが、現行の金融商品の課税制度は、私どもプロの目から見ても大変複雑で、複数種類の金融商品から生じた所得と損失が、所得の相違により損益通算できないことも多く、分散投資を行う投資家にとっては納得が行かない点が多々ありました。

 複数種類の金融商品から生じた所得と損失の損益通算不能が、預金から投資への流れを阻害していた面は否定できません。

 平成21年(2009年)税制改正で上場株式等の譲渡所得と配当所得の軽減税率の廃止が先送りとなったにもかかわらず、上場株式等の譲渡損失と上場株式等の配当所得との損益通算の特例が予定通り実施されることは、金融所得の一体課税へ大きく踏み出す好ましいことだと思われます。

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