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本人だろうと誰が何と言おうともユキヒロの最高傑作。高橋ユキヒロ(幸宏)(Yukihiro Takahashi)「サラヴァ!(Saravah!)」

H210703  当ブログで、昨年3月2日の記事とか、本年6月11日の記事とか、同じく6月15日の記事とか、重ね重ね触れさていただいているのが、高橋ユキヒロ(幸宏)(Yukihiro Takahashi)の最高傑作「サラヴァ!(Saravah!)」(1978年)。

 2009年3月、ソロ活動開始から30周年を記念した、「YT Project 2009」の一環により、紙ジャケではありませんが、高スペックCD、SHM-CD仕様で「サラヴァ!(Saravah!)」がまたもや再発売。

 アナログ盤(1978年)、当初CD(1989年)、紙ジャケ・リマスタリング盤(2005年)に引き続き、買ってしまいました4枚目の「サラヴァ!(Saravah!)」です。

 当ブログでも何度かお話させていただいておりますが、私の「ながら仕事」系オーディオ・システム、BOSEのMUSICWAVE SYSTEMでは、高スペックCD、SHM-CDの音の良さは、紙ジャケ・リマスタリング盤(2005年)と比べ、残念ながらほとんどわからず。

 だけど、クロス・オヴァー・ブームとパンク・ニュー・ウェーヴ・ブームが交錯した1978年、日本音楽界の生んだ芳醇なる味わい、「サラヴァ!(Saravah!)」を聴くとものすごくハッピーな気分になれるのです。

・1曲目「VOLARE(NEL BLU DIPINTO DI BLU)(ボラーレ)」

 ご存じ、ドメニコ・モドゥーニョ(Domenico Modugno)のイタリア人では唯一らしい全米No.1ヒット、編曲:坂本龍一、高橋ユキヒロ。

 アルバム・トップにふさわしいベタな選曲、ボサノヴァのリズムと坂本龍一のストリングス・アレンジが気持ちいい。

 ちなみに、Youtube上のドメニコ・モドゥーニョ(Domenico Modugno)「VOLARE(NEL BLU DIPINTO DI BLU)(ボラーレ)」の映像。

 http://www.youtube.com/watch?v=Z-DVi0ugelc

・2曲目「SARAVAH!(サラヴァ!)」

 作詞・作曲:高橋ユキヒロ、編曲:坂本龍一、高橋ユキヒロ。

 「SARAVAH!(サラヴァ!)」は、後年の1980年代には共演することになる、ピエール・バルー(Pierre Barouh)のレーベル名で、彼が主演のクロード・ルルーシュ(Claude Lelouch)監督、1966年フランス映画「男と女(Un homme et une femme)」はユキヒロのフェイヴァリットとして有名。

 ユキヒロのブラシ、当時プレイヤーズ(Players)の松木恒秀のブルージーなギターがたまりません。

・3曲目「C'EST SI BON(セ・シ・ボン)」

 1947年に作曲されたシャンソンの名曲ですが、このイラストレーター中原淳一の素晴らしい訳詞のバージョンは、日本で1950年代にシャンソン歌手高英男がヒットさせたものらしい。

 Youtube上の高英男「C'EST SI BON(セ・シ・ボン)」の映像。

 http://www.youtube.com/watch?v=ZaLVMm2Nwps

・4曲目「LA ROSA(ラ・ローザ)」

 作詩:高橋ユキヒロ、作曲:加藤和彦

 加藤和彦「ヨーロッパ3部作」のさきがけのような作品。

 細野晴臣のチャック・レイニー(Chuck Rainey)・スタイルのベース、要所で決まるダブル・ノートにしびれます。

・5曲目「MOOD INDIGO(ムード・インディゴ)」

 これまた、ご存じデューク・エリントン(Duke Ellington)の名曲、編曲:坂本龍一、高橋ユキヒロ。

 本盤ライナーの田中雄二氏による高橋幸宏インタビューによると、YMO「シムーン(Simoon)」に通ずるアレンジは、ドクター・バザーズ・オリジナル・サヴァンナ・バンド(Dr. Buzzard's Original Savannah Band)の影響とのこと。

 Youtube上のデューク・エリントン(Duke Ellington)「MOOD INDIGO(ムード・インディゴ)」の映像。

 http://www.youtube.com/watch?v=GohBkHaHap8

・6曲目「ELASTIC DUMMY(エラスティック・ダミー)」

 作曲:坂本龍一、編曲:坂本龍一、高橋ユキヒロ。

 上記インタビューによると、当時では珍しかったらしい、ドンカマを使いマルチでバラバラに録音したインスト曲で、当時、ユキヒロは村上“ポンタ”秀一などとダブル・ドラムをすることが多く、グルーヴ感が違い何人かに「走る」と言われたりして確かめたくなり試したら、ジャストに叩く気持ちよさにつながったとのこと。

 そのグルーヴ感、私は、当時、日本一のドラマーだと思っていました。

 今聴くと、このゴージャスなサウンド感は、冨田ラボ(Tomita Lab)を先取ること、20年という印象、コーラスは、山下達郎、吉田美奈子という贅沢さ。

・7曲目「SUNSET(サンセット)」

 作詞・作曲:高橋ユキヒロ、編曲:坂本龍一、高橋ユキヒロ。

 坂本龍一の100%手弾きらしいシンセが気持ちいいぞ。

・8曲目「BACK STREET MIDNIGHT QUEEN(ミッド・ナイト・クィーン)」

 作詞:高橋ユキヒロ、Chris Mosdell 作曲:高橋ユキヒロ 編曲:坂本龍一、高橋ユキヒロ。

 当時のギター・ヒーロー、和製アル・ディメオラ(Al Di Meola)、和田アキラのギター・ソロがカッコいいぞ。

 これまた、コーラス:山下達郎、吉田美奈子、冨田ラボ(Tomita Lab)先取りのゴージャス感。

  意外に思われた冨田ラボ(Tomita Lab)「プラシーボ・セッシ・ボン(Placebo cest si Bon)」(2006年) での共演の理由がよくわかります。

 http://www.youtube.com/watch?v=lTP0jzqLh2c

・9曲目「PRESENT(プレゼント)」

 作詞・作曲:高橋ユキヒロ、編曲:坂本龍一、高橋ユキヒロ。

 この名盤を締めくくるのは、高橋ユキヒロの見事なソング・ライティング。

 妙なボーナス・トラックもなく、この曲で終わることに、何とも言えない幸福を感じます。

 思わず、力が入り全曲解説してしまった、「サラヴァ!(Saravah!)」。

 パリで撮影されたエッフェル塔前でフィガロ(Figalo)紙を読むユキヒロの裏ジャケットも実に小粋。

 初回盤(紙ジャケット仕様)でもし入手できるならば、2005年のリマスタリング盤がお勧めかもしれませんね。

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コメント

全く同感です。

いや、初めまして。

このサラヴァはユキヒロイズム、又はユキヒロの生き様を垣間見れるアルバムだと私は思います(ドリップドライアイズも好きですが)。

それと同時に、サラヴァリミックスもipodに入れてますが、リミックスもオフザケが全く無く良い出来です。

後は、何も言わなくても伝わると思います。

それから、コンテンツの中のティアナのCM曲って、もしかして、マットビアンコの事でしょうか?

このマットビアンコも何とも何ともですよね。

趣味が合いそうです。

投稿: BELL | 2009年7月 4日 (土) 14時29分

私もユキヒロの作品ではこれがいちばん好きです。とはいえ、せいぜいニューロマンティックぐらいまでしかちゃんと聴いてないんで、最高傑作とかいえる立場じゃないんですが。

今でこそ価値観もバラけてきましたけど、YMOブレイク以後長いことサラヴァ!なんか「前史」扱いで、それが最高なんていうと、アナクロ野郎か天の邪鬼みたいに思われたりして。

フレンチ、クロスオーバー、シティポップあたりが混じり合ったサウンドもいいですし、ユキヒロの歌に未だ過度な粘り気が出ていないところがよりサウンドに合ってると思います。

投稿: MYB | 2009年7月 4日 (土) 15時18分

それ以後を聴いていなかろうが、結局は”それまで”だったのですから、No probです。

それ以後も”興味がそそれば”、聴いていたんでしょうしね。


しかし、最近はこのサラヴァの曲の中の各オリジナルを聴いてたりするんですが、それでも、これはいいですね。

そう、その粘り気のあまり無い歌い方も相まって。

それと、掛け声で始まるスタジオの雰囲気までもが、このアルバムのどこかラテンっぽい雰囲気と合っていていいんですよね。

フト考えますが、現在、こんな洒落た感じのアルバム出して歌える人って居ないんじゃないですかね?。角松敏生とは違うし。

やはり、完成度の高いアルバムですね。

投稿: BELL | 2009年7月 6日 (月) 18時22分

BELL さん、はじめまして。
コメント、ありがとうございます。
「サラヴァ!(Saravah!)」ですが、ユキヒロの瑞々しい才能が隅から隅まであふれていますね。
飯尾芳史プロデュース「サラヴァ!リミックス」は、実は今まで聴いていなくて今回入手してみました。
リミックスの題材にしても曲の良さがよくわかります。
ティアナのCM曲は、残念ながら、土岐麻子のビル・エヴァンス(Bill Evan)の「Waltz for Debby」のカヴァーです。
http://sugaioffice.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/touch-25e1.html
ティアナのCM曲はどれも素晴らしいですね。

投稿: Accounting&Music | 2009年7月 6日 (月) 19時57分

MYBさん、コメントありがとうございます。
ニュー・ウェーヴか否かという踏み絵は、今考えると恥ずかしくらいに日本音楽界を席捲していましたから、今の方が正当に評価されているかもしれません。
歌については、YMO全盛期に「サラヴァ!(Saravah!)」を知人に聴かせたら「普通に歌えるんだ」と驚かれたこともありました。
ユキヒロの新作はなかなか良いので機会があったらお聴きになることをお勧めいたします。

投稿: Accounting&Music | 2009年7月 6日 (月) 20時08分

お客同士で勝手に盛り上がって失礼しました。

実は、Googleアラートにユキヒロを登録してて、ここがヒットしたんですよ。

既に散々話しましたので割愛しますが、同時期の一連のモータウンやらのカバーものも含めていいですよね。普通で。


それで、ワルツフォーデビーの方でしたか。

ビルの楽曲は、リリカルで女性が奏でる(歌う)のに合ってますよね。
かのマイルストーンも撫肩な印象になりますしね。

しかし、土岐麻子さんって初めて意識しましたが、どこか大貫妙子さんの様な歌声のイメージですね。

ピアノの旋律がいかにもって感じでした。

そう言えば、橋本一子さんはマイミクになって頂きました(解るかな?)。

では、また覗きに来ますね。

投稿: BELL | 2009年7月 8日 (水) 00時39分

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