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ユキヒロのドラマーとしての才能を楽しめます。高橋幸宏(Yukihiro Takahashi)「音楽殺人(Murdered By The Music)」

H210719  2009年3月、ソロ活動開始から30周年を記念した、「YT Project 2009」の一環により、高スペックCDで再発された、高橋幸宏(Yukihiro Takahashi)のソロ作品群。

 改めてその豊かな才能を再確認したこともあり、紙ジャケではありませんが、SHM-CD仕様で再発売された「音楽殺人(Murdered By The Music)」(1980年)も入手。

 このアルバムは、発売時には聴きまくったものの、「サラヴァ!(Saravah!)」(1978年)信奉者の私としては、YMOと同様、ブライアン・フェリー(Bryan Ferry) のような「フー・マンチュー唱法」がどうにも馴染めませんでしたが、今改めて聴いてみると、ユキヒロのドラマーとしての才能が楽しめる傑作です。

 「音楽殺人(Murdered By The Music)」ですが、記憶の上ではもっとテクノ的な印象を持っていましたが、今改めて聴いてみると、2005年のユキヒロ監修のリマスタリングの効果もあるのでしょうか、バランス上も目立つ生音・打ち込みを含めたドラムが実に気持ち良い。

 当時の高橋幸宏は、「サラヴァ!(Saravah!)」の6曲目「ELASTIC DUMMY(エラスティック・ダミー)」で味をしめてから、ドンカマを使いマルチでバラバラに録音していたらしく、「音楽殺人(Murdered By The Music)」のリズム・トラックもそのように作られたのは間違いないようですが、グルーヴを煽るようなスネアのフィル・イン、トニー・マンスフィールド(Tony Mansfield)の影響を受けたホワイト・ノイズ等、ユキヒロのドラマーとしての才能が縦横無尽に楽しめます。

 スペシャルズ(The Specials)の影響を感じさせる、発売当時も大好きだった4曲目「I-KASU!」は、小西康陽も絶賛していたサディスティック・ミカ・バンド(Sadistic Mika Band)「怪傑シルバー・チャイルド」と並ぶ、ドラマー高橋幸宏の名演でしょう。

 ちなみに、ユキヒロが最も影響を受けたドラマーは、オーティス・レディング(Otis Redding)等のスタックス(Stax)・サウンドを支えたブッカーT.&M.G.'s(Booker T. & the M.G.'s)のドラマー、1975年に40歳の若さで亡くなったアル・ジャクソン(Al Jackson)。

 You Tube上の、ブッカーT.&M.G.'s(Booker T. & the M.G.'s)のインストゥルメンタルながら全米第3位の大ヒット、「Green Onions」(1962年)のアル・ジャクソン(Al Jackson)の動画。

 http://www.youtube.com/watch?v=ar-Z_l907DY

 ユキヒロに相通ずる、グルーヴのみで勝負の究極のシンプルさ。

 You Tube上の、1967年のモンタレー・ポップ・フェスティヴァルでのオーティス・レディング(Otis Redding)のバックのアル・ジャクソン(Al Jackson)の動画。

 http://www.youtube.com/watch?v=BHXutgxpjgU

 http://www.youtube.com/watch?v=YBiUFhYMu2s

 http://www.youtube.com/watch?v=wX2vcxO-0_8

 スーツの似合うドラマー、これまた、ユキヒロに相通ずるクール&スマートさ。

 2005年リマスタリング盤は申し訳ありませんが未入手なので、SHM-CD仕様との音の違いは確かめられませんでしたが、アナログ盤よりも相当に音質が向上したと思われる「音楽殺人(Murdered By The Music)」、ユキヒロのドラマーとしての才能を皆様もぜひ再確認を。

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