ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)好きとは何とも頼もしい女性SSWのグッド・ミュージック&ポップ・ミュージック。中村まり(Mari Nakamura)「Beneath The Buttermilk Sky」
当ブログでも何回か指摘させていただいていますが、万人受けを意識せず質の良い音楽を作れれば良しとする、いわゆるグッド・ミュージック的アーティストがものすごく増えてきていると感じる今日この頃。
そんな中、中村まり(Mari Nakamura)の3rdアルバム「Beneath The Buttermilk Sky」(2009年6月)も、自ら描いたらしいジャケットのイラストが象徴するような、フォーク、カントリー・ブルース等のアメリカン・ルーツ・ミュージック志向、一見するとそんなグッド・ミュージックの典型のように思われますが、これがなかなか万人に開かれたポップ・ミュージック。
なんといっても、傑作「イグジット・ストラテジー・オブ・ザ・ソウル(Exit Strategy of the Soul)」(2008年7月)の記憶も新しい、ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)好きとは頼もしい限りで、単なるアメリカン・ルーツ・ミュージック志向のシンガー・ソング・ライターにとどまらぬ魅力を持ったミュージシャンです。
中村まり(Mari Nakamura)は、1977年生まれ、14歳から17歳まで約4年間を米国オハイオ州で過ごしたというシンガー・ソング・ライター。
1stアルバムは完全自主制作の「Traveler And Strangere」(2002年)というアルバムで(未聴)、2ndアルバムが、約4年前にMULE RECORDSから発売された、「SEEDS TO GROW」(2005年2月)。
こちらも、自ら描いたらしいジャケットのイラストが象徴するように、基本的には、フォーク、カントリー・ブルース等のアメリカン・ルーツ・ミュージック志向で、全曲、英語詩。
ちょっと、キャロル・キング(Carole King)を彷彿とさせる、鼻にかかったような固めのヴォーカルが魅力的。
3rdアルバム「Beneath The Buttermilk Sky」(2009年6月)ですが、こちらも全曲英語詩ですが、特筆すべきはなんと言っても録音の良さ。
「MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2009年 07月号」に掲載された早坂英貴氏による中村まりへのインタビューによると、前作で手探り状態で出来なかったアコギの音をどうやっていい音で録るかという課題を解決するため、CDを何枚も聞き比べて発見した小池忍氏にエンジニアを依頼して実現したのがこの至福のアコースティツク・サウンドらしい。
同インタビューで、ギタリストとしての面や作曲の面で、ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)の影響を受けたと語っていますが、録音へのこだわりもその学習効果でしょう。
You Tube上の「Night Owls」のライヴ映像。
http://www.youtube.com/watch?v=zCUwrZAglIY
ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)を思わせる、心に染み入る歌。
ちなみに、You Tube上にあった、エイモス・ギャレット(Amos Garrett)の2007年来日時にサンディー(Sandii)等とともに共演した際の、マリア・マルダー(Maria Muldaur )のヒット曲「真夜中のオアシス(Midnight at the Oasis)」のライヴ映像。
http://www.youtube.com/watch?v=RkDQvnLvMTU
大御所を相手にしても堂々の歌いっぷり。
中村まり(Mari Nakamura)の、グッド・ミュージック&ポップ・ミュージック、今後も大いに期待させていただきます。
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