ロバート・フリップ(Robert Fripp)好きな、異色の「鳴らし語り」女性シンガー・ソング・ライター、待望の2枚目。セイント・ヴィンセント(St. Vincent)「アクター(Actor)」
スフィアン・スティーヴンス(Sufjan Stevens)のベース、ギター担当のツアー・メンバーとして昨年来日した、セイント・ヴィンセント(St. Vincent)ことアニー・クラーク(ANNIE CLARK)は、ジェスカ・フープ(Jesca Hoop)、クレア・マルダー(Clare Muldaur)と並ぶ、そのストレンジなサウンドが私のお気に入りの3大新型女性シンガー・ソング・ライターの1人。
少々気が付くのが遅れてしまいましたが、2枚目のアルバム「アクター(Actor)」(2009年5月)が発売。
どうもロバート・フリップ(Robert Fripp)がお気に入りらしいセイント・ヴィンセント(St. Vincent)の、ノイジーなギターと美しいメロディーが織りなす、シンプルでありながら実に緻密なサウンドの「鳴らし語り」、期待通りです。
セイント・ヴィンセント(St. Vincent)の前作「マリー・ミー(MARRY ME)」(2007年)は日本盤発売がありましたが、「アクター(Actor)」(2009年5月)はどうやら日本盤発売はない模様。
しかし、ベガーズ・ジャパン(Beggars Japan)の公式サイトの「輸入盤リリース(Imports)」のコーナーに、 「アクター(Actor)」のデジタル解説(デジタル・ライナー・ノーツ)なるものがアップ。
ベガーズ・ジャパン(Beggars Japan)は、イギリスのベガーズ・バンケット・レコード (Beggars Banquet Records)を主体とするベガーズ・グループ(Beggars Groupe)の日本支部なので、ライナー・ノーツを無料提供するから輸入盤を買ってくださいということでしょうか?
日本語ライナー・ノーツを読みたいから日本盤を買っていた私のような消費者としては、コストが安くすみ実にありがたいお話、CD不況、特に洋楽CD不況の時代が生んだ思わぬ副産物という印象。
他のレーベルでもあるのか知りませんが、ちょっとした驚きでした。
前作と同じく新谷洋子氏の、デジタル解説(デジタル・ライナー・ノーツ)によると、「アクター(Actor)」は、曲ごとに自分が愛する映画に合わせて勝手なスコアを作曲することから作業を始めた、映画的アルバムとのこと。
また、セイント・ヴィンセント(St. Vincent)は、ギタリストとしてはロバート・フリップ(Robert Fripp)がお気に入りらしく、「アクター(Actor)」も、フリップ参加の私も好きなデビッド・ボウイ(David Bowie)の名盤「スケアリー・モンスターズ(SCARY MONSTERS)」(1980年)に大きな影響を受けているとのこと。
なるほど、アート・リンゼイ(Arto Lindsay)のようなギターと思ってはいましたが、女性でロバート・フリップ(Robert Fripp)がお好きとはかなりユニーク。
You Tube上の「スケアリー・モンスターズ(SCARY MONSTERS)」4曲目、名曲「アッシュズ・トゥ・アッシュズ(Ashes To Ashes)」のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=CMThz7eQ6K0
You Tube上の「アクター(Actor)」4曲目「Actor Out of Work」のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=AZW9NYX6JZA
You Tube上の「Actor Out of Work」の、2009年3月、SXSWでのライヴ映像。
http://www.youtube.com/watch?v=_oDEgj6cp-0
You Tube上の7曲目「Marrow」の、2009年3月、SXSWでのライヴ映像。
http://www.youtube.com/watch?v=LszldjGx8X8
確かに、「スケアリー・モンスターズ(SCARY MONSTERS)」のロバート・フリップ(Robert Fripp)の影響を感じますが、ワイルドなアーミングといい、実にカッコいいギターです。
女フリップのノイジーで美しい「鳴らし語り」、今後も期待いたします。
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