もっともっと、キャッチーに。木村カエラ(Kaela Kimura)「HOCUS POCUS」
先日ご紹介した「細野晴臣の歌謡曲~20世紀BOX」(2009年4月)収録、森高千里の「ミラクル・ライト(Miracle Light)」(1997年)を久しぶりに聴いて思ったのは、可愛くて才能のあるスーパー・アイドルはやっぱりいいなぁ。
というわけで、現在ならこの人、木村カエラ(Kaela Kimura)の新譜、「HOCUS POCUS」(2009年6月)がタイミングよく登場。
椎名林檎でおなじみのCentral67の木村豊氏が手掛けるカラフルなジャケットは、今までで一番、木村カエラのキュートさがストレートに表現され、大いに期待が膨らむ「HOCUS POCUS」。
木村カエラにはもっともっとキャッチーな方向を期待したいと思います。
「HOCUS POCUS」と聞いて、ピクっと反応してしまうあなたは、私と同様、相当昭和のおじさんです。
そう、「悪魔の呪文(HOCUS POCUS)」、1970年代のオランダは、当時は「タイス・ヴァン・レアー」という日本語表記だったテイス・ヴァン・レール(Thijs Van Leer:Vocal、Keyboards、flute)とヤン・アッカーマン(Jan Akkerman:Guitar)率いるプログレッシヴ・ロック・バンド、フォーカス(Focus)の代表曲(全英20位、全米9位)。
この曲が収録された名ライヴ盤、「フォーカス・アット・ザ・レインボー(Focus at the Rainbow )」(1973年)を昔良く聴いたなぁ。
You Tube上の「悪魔の呪文(HOCUS POCUS)」のライヴ・映像。
http://www.youtube.com/watch?v=bpV5InLw52U
そうそう、「タイス・ヴァン・レアー」のヨーデル!これって、意外に、木村カエラやそのファンも気に入りそうなサウンドかもしれませんね。
ヤン・アッカーマン(Jan Akkerman)のギターもカッコいいし、「フォーカス・アット・ザ・レインボー(Focus at the Rainbow )」の紙ジャケ再発盤を思わず注文してしまいました(笑)。
木村カエラによると、「HOCUS POCUS」というタイトルは、おまじないや呪文のようなチチンプイプイみたいなモノで、人はいくらでも自分自身の力で生まれ変われるというメッセージが込められているとのこと。
タイトル曲「HOCUS POCUS」は、木村カエラ:作詞、クラムボン(Clammbon)のミト:作曲・プロデュース、高橋健太郎:編曲・ミキシングのレゲエ風のふくよかなリズム・トラックと和風なメロディーが印象的なナンバーで、特にオランダのフォーカス(Focus)とは関係なさそう。
木村カエラの5作目のアルバム、「HOCUS POCUS」(2009年6月)は、木村カエラ自身のアルバム・プロデュース、自らによるほとんどの作詞、作曲・アレンジには新旧の実力派サウンド・クリエイターを配するといういつもの布陣。
You Tube上の先行シングル「マスタッシュ」(2008年9月)のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=aBCP-rOYdDg
元BOAT(ボート)、NATSUMEN(ナツメン)のAxSxE(アセ):作曲・プロデュース・ギター。
You Tube上の先行シングル「どこ」(2009年1月)のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=-fS9iAzIyPI
木村カエラのライヴのギタリストでもあるらしいASPARAGUS(アスパラガス)の渡邊 忍:作曲・プロデュース・ギター。
You Tube上の先行シングル「BANZAI」(2009年5月)のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=Daj86V6ZV3M
エフェクターを使いまくったサウンドで注目のavengers in Sci-Fi (アヴェンジャーズ・イン・サイファイ)の木幡太郎:作曲・ギター、avengers in Sci-Fino:アレンジ。
avengers in Sci-FinoのMyspace:http://www.myspace.com/avengersinscifi
こうやって、並べると、お約束のアイゴンこと會田茂一も含め、まるでオルタナ系ギタリスト、サウンド・クリエイターのショー・ケースのようですが、このMusicshelfのインタビューを見ると、どうもその選択も木村カエラがイニシアチブを握っているらしい。
ちなみに私の好みは、ギタリストではないですが、Superflyのプロデュース・アレンジが素晴らしかった蔦谷好位置(つたやこういち):作曲・プロデュース、キャッチーでドラマティックな13曲目「Super girl」。
ハードなギターな曲も、「リルラ リルハ」のようなキャッチーなものなら大歓迎、やっぱり木村カエラには「スーパー・アイドル」(本人はアイドルと言われるのを好まないようですが)、もっともっとキャッチーな方向を期待したいと思います。
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