「キャッチー」な音楽が聴きたくなってきた今の気分にぴったりです。高野寛(Hiroshi Takano)「Black&White」
デビュー20周年、久しぶりのソロワークを、ユニバーサル・ミュージック(UNIVERSAL MUSIC)のMILESTONE CROWDS レーベルでスタートさせるにあたっての第1弾シングル、「LOV」(2008年11月)が素晴らしかった高野寛(Hiroshi Takano)。
少々間が空きましたが、第2弾シングルは、やや意外な感じもする亀田誠治プロデュース、「Black&White」(2009年6月)。
MILESTONE CROWDS レーベルの公式ホーム・ページで、久しぶりにシングルを出すことになり、それまでのデリケートで優しいモードにカチン!とスイッチが入り、かつてのようなポップさと時代に向きあう厳しさのある歌を歌おうと思ったと自ら語る痛快なポップ・チューン。
「キャッチー」な音楽が聴きたくなってきた今の気分にぴったりです。
タイトル曲「Black&White」のプロデューサーの亀田誠治は、私の3歳年下、1964年生まれの早稲田大学出身のアレンジャー、プロデューサー、ベーシスト。
その年代の早稲田出身の音楽家は、小室哲哉(1958年生)、ホッピー神山(1960年生)、サンプラザ中野(1960年生)、いとうせいこう(1961年生)、デーモン小暮(おそらく1962年生)、宙也(1962年生)、我が後輩の松本晃彦(1963年生)等、たくさんいるのですが、亀田誠治はずっとノーマークの存在。
椎名林檎「無罪モラトリアム」(1999年)の編曲で頭角を現した際には、どこに隠れていたんだろうとびっくりした印象が。
You Tube上の椎名林檎「歌舞伎町の女王」のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=U20IcPExFXg
ドライヴするベースとキャッチーなギター・サウンドは衝撃でした。
タイトル曲「Black&White」は、レコード店「レコミンツ」のWEBマガジン「mints Bar」での高野寛の話によると、亀田誠治と一緒に、今、そういう感じのことをやっている人が全然いないことから、ジェフ・リン(Jeffrey Lynne)とジョージ・ハリスン(George Harrison)の感じを目指したとのこと。
なるほど、ジョージ・ハリスン(George Harrison)の名作「クラウド・ナイン(Cloud Nine)」 (1987年)や、「トラベリング・ウィルベリーズ ヴォリューム・ワン(Traveling Wilburys Vol. 1)」(1988年)のサウンドですか。
確かに、今、聴きたい感じがしますね。
You Tube上の高野寛「Black&White」のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=XPQyzfL74n4
You Tube上のジョージ・ハリスン(George Harrison)「セット・オン・ユー(Got my mind set on you)」(1987年)のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=-_niy2ZM5Jo
You Tube上のトラベリング・ウィルベリーズ(Traveling Wilburys)「ハンドル・ウィズ・ケア(Handle With Care)」(1988年)のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=BJWv3Xw5QrY
先日のくるり(Quruli)「魂のゆくえ」の記事でも指摘させていただきましたが、最近は昔と逆で、万人受けを意識せず質の良い音楽を作れれば良しとする、いわゆるグッド・ミュージック的アーティストがものすごく増えてきていて、「キャッチー」なヒット・ソングが作れるアーティストが減ってきてたような気がする今日この頃。
高野寛の方向転換、全面的に支持させていただきます。
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