日本盤が出るだけ良しと考えざるを得ない、「超越した音楽」、2008年の重要盤。フリート・フォクシーズ (Fleet Foxes)「Fleet Foxes + Sun Giant EP(フリート・フォクシーズ + サン・ジャイアントEP) 」
以前に当ブログでもご紹介した、フリート・フォクシーズ(Fleet Foxes)の1stアルバム「Fleet Foxes」 (2008年6月)が、デビュー・シングル「Sun Giant EP」(2008年4月)とカップリングの日本盤として、2009年4月に発売。
2008年で最も売れた洋楽CDは、オリコン年間ランキングによると、コールドプレイ(Coldplay)「美しき生命(Viva la Vida)」の約28万枚だったというのが厳しい現実。
多少遅くたって日本盤が出るだけでも良しと考えざるを得ない「Fleet Foxes + Sun Giant EP(フリート・フォクシーズ + サン・ジャイアントEP) 」、ぜひお耳にしていただきたい「超越した音楽」、2008年度の重要アルバムです。
謎の多いフリート・フォクシーズ(Fleet Foxes)、やっぱり、ロビン・ペックノールド(Robin Pecknold)の歌詞の中身が気になって、日本盤も購入。
といっても、日本語訳を見ても想定の範囲内、やっぱり謎のフリート・フォクシーズ(Fleet Foxes)。
そんなこともあり、「snoozer (スヌーザー) 2009年 06月号」の岡村誌野氏によるロビン・ペックノールド(Robin Pecknold)へのインタビューが彼らを理解するのにはより参考になるかもしれません。
まず、誰もが気になるであろう、キリスト教的思想との関係については、キリスト教というよりも、「超越すること」が重要で、人が神に近づくという意識をもって作られた音楽、より大きな存在のために作られた音楽こそが最も美しいと、淡々と回答。
また、全曲を作詞・作曲しているようにシンガー・ソング・ライター志向を強く感じさせるのになぜバンドを組むのかという問いについては、シンガー・ソング・ライターにはなりたくなく自分のベストはバンドという環境で発揮できるとし、音楽をシェアする感覚が大きく重要なのはバンドではなく「歌」ではと投げかけると、淡々と同調。
ロビン・ペックノールド(Robin Pecknold)の、世俗を軽々と超越する淡々とした自然体という個性が、フリート・フォクシーズ(Fleet Foxes)の心洗われる音楽の核といって良いでしょう。
その点では、同じく超越した音楽の美しさを感じさせる、ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)が壊れながらその域へ到達していったことを考えると、その淡々とした自然体は対照的とも言えるかもしれません。
以前にご紹介したYou Tube上の2曲目「White Winter Hymnal(祝福の大地)」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=DrQRS40OKNE
こちらも以前にご紹介したYou Tube上の6曲目「He Doesn't Know Why(ヒー・ダズント・ノウ・ホワイ)」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=9FQ8xk6XlMo
この曲は2008年の私のベスト・ソングです。
今回発見した、2009年1月にイギリスでシングルが発売されたらしい、 Sun Giant EP(サン・ジャイアントEP)4曲目「Mykonos(ミコノス)」のYou Tube上のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=7TbmLkwMHwo
そうそう、上記のインタビューで、日本ではCORNELIUS(コーネリアス:小山田圭吾)とトクマルシューゴ(Shugo Tokumaru)が好きだと語るロビン・ペックノールド(Robin Pecknold)。
コーネリアスとトクマル・シューゴの音楽も「超越した音楽」と認められたのかもしれず、日本人として嬉しい限りです。
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