細野晴臣&アン・サリー(Ann Sally)の美しい音楽を聴きながら考える「金融」と「資本主義」。NHKスペシャル シリーズ マネー資本主義第1回「“暴走”はなぜ止められなかったのか ~アメリカ投資銀行の興亡~」
日本経済新聞のテレビ欄で発見し、普段テレビをほとんど見ない私も思わず見てしまったのが、NHKスペシャル シリーズ マネー資本主義第1回「“暴走”はなぜ止められなかったのか ~アメリカ投資銀行の興亡~」。
1998年に、NHKスペシャルで、その後書籍化されている「マネー革命」というシリーズがあり、すごく面白かったので今回も期待。
番組が始まりすぐに気がついたのが、小さな音楽のクレジット、「modern times arranged by細野晴臣」、この癒しの女性ヴォーカルは間違いなくアン・サリー(Ann Sally)!
細野晴臣&アン・サリーの美しい音楽を聴きながら、「金融」と「資本主義」について考えさせられました。
NHKスペシャル シリーズ「マネー資本主義」は、100年に一度とも言われる金融危機の事態をもたらした本質がどこにあり、誤謬の実態を解明し、未来に向けた教訓は何かを探っていくという合計5回に渡る特別番組。
第1回は、「投資銀行」について。
数々のヘッジファンドの産みの親となり、歴代アメリカ財務長官を輩出し、バブル経済のけん引力となって最後は業界ごと消滅の危機に瀕するという興亡を、NHKスペシャルらしく、冷静に淡々と関係者の証言を中心に追って行くという内容。
私の印象に残ったのは、「金融の役割は企業の資金調達のサポートであることを忘れてはならない」というヘンリー・カウフマン(ソロモン・ブラザーズの元副会長)の言葉、そして「天まで届く木はない」というジョン・グッドフレンド(ソロモン・ブラザーズ元会長)の言葉。
前者は、我々中小企業としても常に肝に銘じておかなければならない言葉であるし、後者は「人類」に対する教訓とも言うべき重い言葉。
やはり人類を幸せにしてくれる重要手段と言わざるを得ない、「金融」と「資本主義」、金融危機の反動で忌み嫌うのではなく、今後の付き合い方を考えさせられる良い番組でした。
ところで、細野晴臣&アン・サリーの美しい音楽ですが、どこかで聴いたことがあるなと思ったら、チャーリー・チャップリン(Charles Chaplin)の名作「モダン・タイムス(Modern Times)」(1936年)のエンド・テーマ曲「Smile」です。
You tube上の「モダン・タイムス(Modern Times)での「Smile」使用場面の映像。
http://www.youtube.com/watch?v=Ps6ck1ejoAw
細野晴臣&アン・サリーの「Smile」のCD化も期待しつつ、「マネー資本主義」の第2回を楽しみにしたいと思います。
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