今、再び注目したいバロック・チェンバー・スタイル(baroque chamber-style)の隠れた名盤 。ニルヴァーナ UK(Nirvana)「ザ・ストーリー・オブ・サイモン・シモパス(The Story Of Simon Simopath)」
少々前になりますが、「レコード・コレクターズ 2009年 04月号」は、アイランド・レコード(island Records)の創業者クリス・ブラックウェル(Chris Blackwell)がジャマイカで音楽制作を始めてから今年で50周年を迎えたのを記念し、「アイランド・レコードの名盤200選」を選出。
いきなり、1枚目が、隠れた名盤というべき、ニルヴァーナ UK(Nirvana)「ザ・ストーリー・オブ・サイモン・シモパス(The Story Of Simon Simopath)」(1967年)。
トラフィック(Traffic)「ミスター・ファンタジー(Mr.Fantasy)」(1967年)、キング・クリムゾン(King Crimson)「クリンムゾン・キングの宮殿(In The Court Of The Crimson King)」(1969年)を抑えて第1位なのかと驚きましたが、どうも最近の同誌得意のランキングではなく、001から050まででまず一巡の年代順(1967年~1998年)、そして、051から200まででもう一巡の年代順(1967年~1998年)という仕組みのようで納得。
自らバロック・ハーモニック・ジャム(baroque harmonic pop jams)と称するフリート・フォクシーズ(Fleet Foxes)や、バロック・アフリカン・ポップ(baroque african pop)ともいうべきヴァンパイア・ウィークエンド(Vampire Weekend)が登場した現在、今、再び注目したいバロック・チェンバー・スタイル(baroque chamber-style)の隠れた名盤です。
USのニルヴァーナ(Nirvana)がデビューした際に、UKにも同名のバンドがいたという話は耳にしていましたが、私が音を最初に聴いたのは、1998年の、ピチカート・ファイヴ(Pizzicato Five)の小西康陽のFM東京の音楽番組「Readymade FM」。
ピチカート・ファイヴ(Pizzicato Five)「プレイボーイ・プレイガール」(1998年)収録の「不思議なふたつのキャンドル」の「元ネタ」として、「ザ・ストーリー・オブ・サイモン・シモパス(The Story Of Simon Simopath)」(1967年)収録の4曲目「サテライト・ジョッキー(Satelite Jockey)」を堂々とオン・エア。
ちなみに、「サテライト・ジョッキー(Satelite Jockey)」のエンディングのロケット発射のカウント・ダウン部分も、小西康陽の得意のサンプリング・ネタで、「サテライト・ジョッキー(Satelite Jockey)」は相当好きな曲のようです。
ニルヴァーナ UK(Nirvana)は、パトリック・キャンベル=ライオンズ(Patrick Campbell-Lyons)とアレックス・スパイロパウロス(Alex Spyropoulos)を中心に結成され、1967年にデビューしたロック・バンド。
日本語表記は、USのニルヴァーナ(Nirvana)との関係でUKが付いていますが、英語表記はUSと全く同じNirvana。
当時は、プログレッシヴ・ロックの括りで語られていたようですが、今聴くとクラシック音楽の影響の強いソフト・ロックという方が的を得ているかもしれません。
私の中学・高校時代は、ニルヴァーナ UK(Nirvana)は話題にもほとんど上っていなかった印象。
というのも、これもなかなか素晴らしい2ndアルバム「オール・オブ・アス(All Of Us)」(1968年)を発表後、クリス・ブラックウェル(Chris Blackwell)から「売れない」と三行半を突き付けられ、アイランド・レコード(island Records)との契約は解消。
かなりのプログレ・ファンのみぞ知る存在だったようで、小西康陽らいわゆる「渋谷系」による再発掘により再び脚光。
そして、2003年に、「ザ・ストーリー・オブ・サイモン・シモパス(The Story Of Simon Simopath)」、「オール・オブ・アス(All Of Us)」等のリマスター盤CDが再発され入手が容易に。
以前に当ブログでも指摘させていただきましたが、バロック風味のメロディーが新鮮な今日この頃、ニルヴァーナ UK(Nirvana)、また、ちょうどいい寝かせ頃になってきたようです。
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