元旦日本経済新聞1面。「危機がひらく未来へ 革新は混沌の世から」
新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
毎年、楽しみにしている元旦の日本経済新聞1面ですが、今年(2009年1月1日)の見出しは、「危機がひらく未来へ 革新は混沌の世から」でした。
■驚きの2008年の経済混乱
当ブログでもご紹介した、昨年の日本経済新聞1面は、「YEN漂流 縮む日本 沈む国と通貨の物語」との見出しで、イギリスとの相対比較で円安と日本のデフレ・低成長を憂えるもの。
ところが終わってみると、円は対ドルで、昨年末の113円13銭に対し今年度末は90円26銭と25.3%も上昇。
日本経済が強くなったというわけではなく、ニューヨーク・ダウ平均の35%下落やロンドンFTSE指数の31%の下落をも上回り、日経平均は昨年末と比べ42%も下落。
9月のリーマン・ブラザーズの破綻後の世界金融危機による経済混乱は、本当に驚きでした。
■「危機がひらく未来へ 革新は混沌の世から」
日本経済新聞の記事は、イラク戦争の失敗やサブプライム問題などで米国一極集中が崩れ、世界はパンドラの箱が開いたような混沌(こんとん)に満ちているとしますが、混沌は次世代の新しいものを生む母でもあるとし、神話によれば、人間のあらゆる労苦が飛び出したパンドラの箱の最後に残ったのは希望(エルピス)だったとします。
そして、「好況よし、不況さらによし」という松下幸之助の言葉を引用し、危機こそ新たな製品や技術を生み出す好機であり、1907年の米株式相場暴落後のT型フォード販売開始、1929年の世界恐慌後の豊田自動織機の自動車部設置などの歴史を紐解いています。
■上記の記事から感じること
以前に、生物の進化はゆっくり起こるのではなく危機に対応するため急激に起きるというNHKのテレビ番組を見ましたが、企業の進化も同様なことがいえるでしょう。
我々中小企業としては、歴史を変えるような革新は難しくとも、松下幸之助の「好況よし、不況さらによし」を胸に、危機を自らの進化に変えるべく努力を積み重ね、正に混沌と言わざるを得ない外部経済状況を乗り切って行かざるを得ないと思います。
個人的には、そのキーワードはやはり「IT」だと思っております。
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