スフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)やジェスカ・フープ(Jesca Hoop)と相通ずる「自然主義ポップ」の掘り出し物。バウアーバーズ(Bowerbirds)「ヒムズ・フォー・ア・ダーク・ホース (Hymns for a Dark Horse)」(M)
バウアーバード(Bowerbird)とは、オーストラリアとニューギニアに生息している極楽鳥の一種で、日本では庭師鳥(ニワシドリ)と呼ばれるとのこと。
オスが、貝殻・果実・花びらなどで飾った「バウアー(Bower)」と呼ばれる小屋のようなものを作ってメスへの求愛することから、その名が付いたらしい。
そんな粋な鳥の名をバンド名に冠したバウアーバーズ(Bowerbirds)は、アメリカはノースカロライナ州ローリーで結成された、アコーディオン、バスドラム、ボーカル のベス・タキュラー (Beth Tacular)、ボーカル、ギター、ハイハットタンバリンのフィル・ムーア (Phil Moore)、ヴァイオリン、ペダルキーボード、バスドラム、ベース、ボーカルのマーク・ポールソン (Mark Paulson)から成る、変わった編成のフォーク・トリオ。
デビュー・アルバム「ヒムズ・フォー・ア・ダーク・ホース (Hymns for a Dark Horse)」(米盤2008年6月、日本盤2008年11月)ですが、スフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)やジェスカ・フープ(Jesca Hoop)と相通ずる「自然主義ポップ」の掘り出し物です。
音楽界きっての信頼できる先物買いとして常に注目させていただいているのが音楽評論家の高橋健太郎氏。
高橋健太郎氏が、MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2009年1月号の「ベスト・アルバム 2008」や、朝日新聞2008年12月9日朝刊の「私の3点」で、挙げていたのがバウアーバーズ(Bowerbirds)「ヒムズ・フォー・ア・ダーク・ホース (Hymns for a Dark Horse)」。
これが、さっそく入手してみると、期待通りの掘り出し物。
特に、2曲目「In Our Talons(ぼくらの鈎爪に)」が最高です。
You Tube上の2曲目「In Our Talons(ぼくらの鈎爪に)」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=FxudKL1IB6U
You Tube上の4曲目「Dark Horse(ダーク ホース)」の映像。
http://jp.youtube.com/watch?v=-FtMRqKadKs
You Tube上の5曲目「Bur Oak(樫の木)」の映像。
http://jp.youtube.com/watch?v=EmZLuvDK9cQ
この曲もいい曲ですね。
福田教雄氏のライナー・ノーツによると、中心人物のフィル・ムーア (Phil Moore)とボーカル のベス・タキュラー (Beth Tacular)のカップルは、水も電気も通っていないローリー郊外の山中で、キャンピング・トレーラーで創作活動を行っているらしく、まるでヘンリー・デイヴィッド・ソロー(Henry David Thoreau)「ウォールデン 森の生活(WALDEN LIFE IN THE WOODS)」(1854年)の世界。
スフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)やジェスカ・フープ(Jesca Hoop)もそうですが、私が勝手に命名させていただきます「自然主義ポップ」が今一番気持ち良い音ではないでしょうか?
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