「アカウンティング&ミュージック 年間CDベスト・テン」。Perfume=中田ヤスタカの重低音に身を委ねながら、バロック風味のメロディーが頭をうずまいた1年間。(M)
第1位は、Perfume(パフューム)「GAME」(2008年4月)。
中田ヤスタカの「デジタル・ディストーション・ビート」にビリビリ感電しまくった1年でした。
今さらながらのYou Tube上のPerfume(パフューム)「ポリリズム」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=uDPVFxb9Pwc
紅白歌合戦も楽しみですね。
第2位は、4曲入りシングルながら、くるり「さよならリグレット」(2008年9月)。
くるりと元Cymbalsの土岐麻子の「和」を感じさせるコラボレーション、それに加わる大槻ケンヂ率いる筋肉少女帯の元メンバーの三柴理のバロック風味のピアノが最高でした。
2008年、私にとってはCymbals再発見の年で、ヘビー・ローテーションは、実はCymbalsのベストとライヴでした。
第3位は、ワールドスタンダード(World Standard)「花音(Canon)」。
従来にまして郷愁感が加わった、癒し感あふれる音像が実に気持ち良く、アーティスト、鈴木惣一朗としての最高傑作と再度申し上げさせていただきます。
再始動した細野晴臣主宰のデイジーワールド・ディスクス(daisyworld discs)からの発売でしたが、今後が楽しみなレーベルです。
第4位は、ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)「イグジット・ストラテジー・オブ・ザ・ソウル(Exit Strategy of the Soul)」(米盤2008年7月、日本盤2008年10月)。
ホーン・セクションやピアノを多用したマーティン・テレフェ(Martin Terefe)のプロデュースが光る、ロン・セクスミス(Ron Sexsmith)の最高作といっていい素晴らしい出来です。
そういえば、ジェイソン・ムラーズ(Jason Mraz)「ウィ・シング。ウィ・ダンス。ウィ・スティール・シングス。(We Sing. We Dance. We Steal Things.)」(2008年5月)も、マーティン・テレフェ(Martin Terefe)のプロデュースでした。
第5位は、ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)「ラッキー・オールド・サン(That Lucky Old Sun)」(2008年9月)。
誰も想像できなかったブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)のこんなに元気な66歳。
You Tube上にアップされた、「ラッキー・オールド・サン(That Lucky Old Sun)」のトレーラーと称する映像。
http://jp.youtube.com/watch?v=cRymasHGzUk
第6位は、ジェスカ・フープ(jesca Hoop)「Kismet Acoustic Ep」(2008年11月)。
本当は、「Kismet」(2007年9月)の日本盤が出ればそちらにしたかったのですが、いまだに発売未定なので2008年発売のこちらを選択。
夜の湖を泳ぐような音楽を奏でるジェスカ・フープ(jesca Hoop)のソング・ライティングの素晴らしさが堪能できます。
第7位は、バウアーバーズ(Bowerbirds)「ヒムズ・フォー・ア・ダーク・ホース (Hymns for a Dark Horse)」(米盤2008年6月、日本盤2008年11月)。
スフィアン・スティーヴンス (Sufjan Stevens)やジェスカ・フープ(Jesca Hoop)と相通ずる「自然主義ポップ」の掘り出し物。
そのメロディーが最近頭から離れない、You Tube上の2曲目「In Our Talons(ぼくらの鈎爪に)」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=FxudKL1IB6U
第8位は、、フリート・フォクシーズ(Fleet Foxes)「Fleet Foxes」 (2008年6月)。
ブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)好きには堪らないバロック・ハーモニック・ジャム(baroque harmonic pop jams)。
これまた、メロディーが最近頭から離れない、You Tube上の6曲目「He Doesn't Know Why」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=9FQ8xk6XlMo
第9位は、日本盤もついに発売された、クレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons) 「ザ・ムーヴィー(The Movie)」(米盤2007年9月、日本盤2008年9月)。
ストリング・セクションが全編に大活躍するノスタルジックなオリヴィエ・マンション(Olivier Manchon)のサウンドに、ジェフ・マルダー(Geoff Muldaur)のDNAを受け継いだクレア・マルダー(Clare Muldaur)の魅惑の声が浮遊し、実に気持ちいい世界が広がります。
素晴らしい出来の、You Tube上の「Pluto」のプロモーション・ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=ptgSD2ilzEo&feature=related
最後の第10位は、デヴォーチカ(DeVotchKa)「ア・マッド・アンド・フェイスフル・テリング(A Mad and Faithful Telling )」(米盤2008年3月、日本盤2008年5月)。
ロック、パンク、フォーク、ルーマニアやギリシャやスロヴァニアのヨーロッパ音楽、ボレロ、マリアッチ等の世界中の音楽の絶妙なブレンドの異種交配とともに、ポップスとしての完成度の高さがその特徴。
1980年代末のいわゆるワールド・ミュージックの時代に大好きだったレ・ネグレス・ヴェルト(Les Negresses Vertes)以来といってもいいぐらいピタリと私の琴線に触れ、Capsel(カプセル)を押しのけてぎりぎりランク・イン。
いやぁ、聴き手としては実に楽しい1年でした。
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コメント
1位のPerfumeは僕も同感です。
全曲通して聴きまくったアルバムというのは、ほんとに久々かもしれません。
今年も良い音楽をたくさんご紹介していただき、ありがとうございました!
投稿: K2 | 2008年12月31日 (水) 08時49分
K2さん、コメントありがとうございます。
Perfume(パフューム)「GAME」、
発売当初は「Complete Best」と比べどうかなと思いましたが
聴き直してみてその完成度の高さに改めて驚きました。
1年間いろいろとお世話になりありがとうございました。
Club-K2、来年も期待しております。
投稿: Accounting&Music | 2008年12月31日 (水) 23時55分