ダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンド(DOWN TOWN FIGHTING BOOGIE WOOGIE BAND)の幻の名盤「海賊盤~LIVE FIGHTING 80'S」の音源がさりげなく待望の初CD化!宇崎竜童「BLOSSOM-35th~宇崎竜童ベスト・ソングス・コレクション」(M)
先日ご紹介した選曲&監修企画「middle&mellow」をスタートさせた、幻冬舎の音楽を中心とするカルチャー雑誌「BARFOUT!(バァフアウト!)」編集長、山崎二郎氏が選曲した、宇崎竜童のデビュー35周年を記念するベスト盤、「BLOSSOM-35th~宇崎竜童ベスト・ソングス・コレクション」(2008年10月)が発売に。
ペーター佐藤のシンプルなイラストが印象的な本盤、私がびっくりしたのは、ダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンド(DOWN TOWN FIGHTING BOOGIE WOOGIE BAND)の幻の名盤「海賊盤~LIVE FIGHTING 80'S」(1980年)の音源が、2曲だけではありますがさりげなく待望の初CD化されたことです。
クレイジーケンバンド (Crazy Ken Band)「ミドル&メロウ・オブ・クレイジーケンバンド(middle&mellow of CRAZY KEN BAND)、「BLOSSOM-35th~宇崎竜童ベスト・ソングス・コレクション」に連動した山崎二郎氏の企画が、雑誌「『STEPPIN’OUT!』(ステッピンアウト!)2008 winter VOl.1」(2008年10月)。
注目は、2008年8月27日の横浜「ホテルニューグランド」での宇崎竜童とケンさんこと横山剣(Crazyken)の対談と、宇崎竜童へのインタビュー「獅子の時代~キャリア35年を振り返る」。
ケンさんがクールスに弟子入りした頃以来20何年ぶりだという宇崎竜童とケンさんの対談では、そもそも作曲家志望で自分の作品を歌う人がいないので自分が歌う、頭に浮かんでいるサウンドを具現化するためにバンドを組む、一つのスタイルだけを追求せずどんどんやりたいことは増えなかなか周囲は理解できない、そして何より歌謡曲を飲み込んだロックという点で2人は共通し意気投合。
宇崎竜童へのインタビューでは、サディスティック・ミカ・バンドよりも長い名前にしようということで「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド」(DTBWB)というバンド名となったこと、デビュー前に宇崎竜童は芸能事務所のマネージャーをしていて相応の年をとっていたため、バンド結成時に面接でメンバーを集めたら、「すみません、宇崎さんがマネージャーってのは分かるんですけど、歌うのは誰ですか?」と聞かれ、「オレだよ」と言ったらみんなコケたこと、など面白いエピソードが満載。
宇崎竜童とケンさんの違いで私が気が付いたのは、バンドのメンバーの活かし方。
1981年にエピック・レコードに移籍し、BOOGIEWOOGIEレーベルを作り、メンバー各自のソロ・アルバムを宇崎竜童が立ち会わずに好きにやってと作らせたら、「こんな違う音楽性で1つのバンドでやってるって面白いな」ってもう言えなくなり、「お前ら、やりたいことがそういう事なら、もう辞めようよ!」と言って、解散したらしい。
「スモーキン・ブギ」等のユーモアあふれる作詞能力とセンスのいいベース・ラインの新井武士(ベース、ボーカル) 、しっかりとしたピッキングの安定感あるギターの和田静男(リードギター、ボーカル)、アカデミックさとワイルドさが同居する千野秀一(キーボード)、タイトなリズムの浅岡タカシ(ドラムス)という最高のライヴ・バンド、当時のダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンド(DOWN TOWN FIGHTING BOOGIE WOOGIE BAND)をそんなことで解散させてしまうとは、実にもったいないことをしたものです。
ケンさんは、メンバー集めに苦労した分、個性の違うメンバーを活かして長くバンドを続ける術を身に付けており、それがクレイジーケンバンドの長期安定的な活動に繋がっているのでしょう。
ダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンド(DOWN TOWN FIGHTING BOOGIE WOOGIE BAND)の最高の演奏は、レコード制作基準倫理委員会(レコ倫)の制約を逃れるため、当初ブギウギオフィス自主製作盤として発表された幻の名盤「海賊盤~LIVE FIGHTING 80'S」(1980年)で聴くことができます。
「海賊盤」は、未だにCD化されておらず、今回、「BLOSSOM-35th~宇崎竜童ベスト・ソングス・コレクション」に収録された、5曲目「シャブ・シャブ・パーティー (Live)」、6曲目「住めば都 (Live)」の2曲が、初のCD化です。
特に、UKニュー・ウェイヴ・レゲエ調の「住めば都 (Live)」は私が大好きな曲です。
だいぶ長くなりましたので、「海賊盤」をめぐる話については、次回にお話しいたします。
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