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ありそうでなかった不動産取引の包括的な会計・税務本。新日本有限責任監査法人「不動産取引の会計・税務Q&A 」

H200923qa  9月に発売になったばかりの新日本有限責任監査法人「不動産取引の会計・税務Q&A 」(2008年9月)。

 本書の「はじめに」によると、日本の法人が所有する資産の36.5%は不動産が占めているとのこと。

 会計・税務上も、不動産に関するものは多額かつ長期に影響するため大変重要ではありますが、ありそうでなかったのが本書のような不動産取引の包括的な会計・税務本で、これはすごく便利。

 7月に、有限責任監査法人に移行したばかりの、新日本有限責任監査法人の、グッド・ジョブです。

 新日本有限責任監査法人「不動産取引の会計・税務Q&A 」ですが、不動産の取引について、取得、保有、運用・賃貸借、販売・売却、除却・滅失、仲介等の取引ごとに会計・開示・税務上の取扱いをQ&A形式でわかりやすく解説。

 なかでも、最近の不動産証券化等のファイナンス技術の進化を反映し、「不動産を利用した資金調達」という章が設けられ、約70ページも紙面が割かれているのが大きな特徴。

 アスベスト除去工事やアスベスト封印工事の会計処理とか、金融機関への融資手数料(アップフロント・フィー)の会計処理とか、ケイマンSPCや中間法人への出資の会計処理とか他書であまり見かけないQ&Aが満載。

H200923_2  最近の不動産取引の動向、会計・税務の改正を踏まえた、不動産の取引に関する会計・税務処理の参考とすべき文献としては、不動産証券化の専門書の体裁ではありますが、税理士法人平成会計社「不動産証券化の会計・税務徹底解説―SPCからJ-REITまで」(2007年2月)もなかなかの優れ本。

 一般企業においても、取得価額の土地と建物、建物と建物付属設備の分離とか、取得に関する初期費用(イニシャル・コスト)の会計・税務処理とか、役に立つ情報が満載で、具体的な処理方法については、「不動産取引の会計・税務Q&A 」に合わせて活用されることをお勧めいたします。

 不動産の証券化等のファイナンス技術の進化もそうですが、リース会計基準の改正とか、資産除去債務に関する会計基準の公表とか、次から次へと新しい問題が出てくるこの分野、本書の企画・執筆に携われた方々のご努力に心より敬意を表したいと思います。

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