魅惑の声と小粋なセンスのDNA。 ジェフ&マリア・マルダー(Geoff&Maria Muldaur)「ポテリィ・パイ(Pottery Pie)」(M)
当ブログでも、意外に多くのアクセスをいただいた、クレア・マルダー(Clare Muldaur)のプロジェクト、クレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons)の隠れた傑作「ザ・ムーヴィー(The Movie)」(2007年)の国内盤がいよいよ9月3日に発売に。
一方、ワーナー・レコード創立50周年を記念してのフォーエバー・ヤング・シリーズから、クレア・マルダー(Clare Muldaur)の親父さん、ジェフ・マルダー(Geoff Muldaur)の夫婦デュオ、ジェフ&マリア・マルダー(Geoff&Maria Muldaur)「ポテリィ・パイ(Pottery Pie)」(1969年)が、2008年デジタル・リマスターで本年5月に再発。
そもそもはアメリカン・ルーツ系に弱い私、今回初めて聴きましたが、素晴らしいアルバムですね。ジェフからクレアへ受け継がれた魅惑の声と小粋なセンスのDNA、しっかりと確認できます。
ジェフ・マルダー(Geoff Muldaur)は、1943年、ニューヨーク州ペルファム生まれの、白人ブルース・シンガー、ギタリスト、ソング・ライター。
1963年にジム・クウェスキン・ジャグ・バンド(Jim Kweskin Jug Band)に参加、マリア・ダマート(Maria D'Amato)と結婚。
1967年にジム・クウェスキン・ジャグ・バンドが解散すると、1969年に、夫婦デュオ、ジェフ&マリア・マルダー(Geoff&Maria Muldaur)として、「ポテリィ・パイ(Pottery Pie)」を発表。
ブルース、R&B、カントリーだけでなく、ポピュラー・スタンダード等のミックスの実に小粋なセンスの良さがこのアルバムの魅力。
アメリカの細野晴臣あるいは久保田麻琴かというぐらいのセンスの良さ(と言うのは本末転倒か?)。
ちなみに、クレア・マルダー(Clare Muldaur)は、マリア・マルダー(Maria Muldaur)の子ではない(「ザ・ムーヴィー(The Movie)」にも参加しているジェニ・マルダー(Jenny Muldaur)はマリア・マルダーの子だそうですが)。
ところで、私もそういえばそうだったよねと思い出しましたが、本作の8曲目「ブラジル(Brazil)」は、テリー・ギリアム(Terence Vance Gilliam)監督のイギリスのSF映画「未来世紀ブラジル(Brazil)」(1985年)でも使用されたバージョンで、結構聴いたことがある人が多いのでは。
You Tubeにアップされた「未来世紀ブラジル(Brazil)」のトレイラーで、イントロと口笛の部分(歌が省略されていますが)がジェフ&マリア・マルダーのバージョンです。
http://jp.youtube.com/watch?v=kzRHTKa8iDE
「ブラジル(Brazil)」を聴くと、ジェフからクレアに受け継がれた魅惑の声と小粋なセンスのDNAがよくわかります。
ジェフ&マリア・マルダー名義では、その後、1972年に2作目「スウィート・ポテト(Sweet Potatoes)」を発表しますが、公私ともどもコンビを解消。
「スウィート・ポテト(Sweet Potatoes)」は、「ポテリィ・パイ(Pottery Pie)」よりも渋目のアルバム。
マリア・マルダー(Maria Muldaur)は、その後、ソロになり、今回同時に2008年デジタル・リマスターで再発されている傑作「オールド・タイム・レディ(Maria Muldaur)」(1973年)を発表しますが、私は「ポテリィ・パイ(Pottery Pie)」の方が好きです。
ジェフ・マルダー(Geoff Muldaur)の魅惑の声と小粋なセンス、クレア&ザ・リーズンズ(Clare & the Reasons)のファンもきっと気に入ると思います。
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