エバー・グリーン!シンバルズ(Cymbals)を称えるNo.3。シンバルズ(Cymbals)「午前8時の脱走計画(8AMEP)」(M)
土岐麻子に加えて、沖井礼二の活動も活発化したこともあり、前回に引き続き振り返りたいエバー・グリーンなシンバルズ(Cymbals)の音楽。
今回は、いよいよ、メジャーのビクターからの1stマキシ・シングル「午前8時の脱走計画(8AMEP)」(1999年6月)。
これまた、時の経過とともに色褪せないエバー・グリーンなポップさ、小気味いビートによる疾走感、沖井礼二のコダワリに加え、タイトさを増してきた演奏力が頼もしい1枚です。
「午前8時の脱走計画(8AMEP)」のジャケットは見てのとおり、ロック界きっての英国紳士服マニア、チャーリー・ワッツ(Charlie Watts)のユーモアあふれる写真があしらわれたローリング・ストーンズ (The Rolling Stones) のライヴ盤「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト(Get Yer Ya-Ya's Out!)」 (1970年)のパロディ。
ロバの首にかかった、「I miss you Charlie」が笑わせてくれます。
本作の沖井礼二のコダワリのお題は、ローリング・ストーンズ (The Rolling Stones) でしょうか?
3曲目「Stupid Girl」も、ローリング・ストーンズ (The Rolling Stones)「アフターマス(Aftermath)」(1966年)からのカヴァー。
You Tubeにアップされた「Stupid Girl」。
http://jp.youtube.com/watch?v=W9y0F16iWRk
原曲からはなかなか想像できないのですが、土岐麻子のボーカルで聴くと実にキュートな曲なのでびっくりですね。
メイン曲、「午前8時の脱走計画」も、メジャー・デビューらしく気合い十分の出来。
You Tubeにアップされた「午前8時の脱走計画」のプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=sCPZNm2WYro
またも、比較して申し訳ないのですが、ピチカート・ファイヴ(Pizzicato Five)のコロンビア時代にあたるのが、シンバルズ(Cymbals)のビクター時代でしょうか。
両者ともに、お洒落なんですが、ピチカート・ファイヴ(Pizzicato Five)のコロンビア時代から感じるのは、小西康陽のプロフェッショナル化したサウンド・メイキング、野宮真貴の意外にプロフェッショナルな歌とファッション・センス、信藤三雄のビジュアル、GROOVISIONS(グルーヴィジョンズ)の映像の相乗効果によるゴージャスさですが、シンバルズ(Cymbals)のビクター時代から感じるのはもっと若々しい小粋さといった印象。
言葉を換えると、小粒ともいえ、そこが印象の控えめさ、Understatmentさにつながってしまいますが、それがゆえの胃もたれのないあっさりとした飽きのこない魅力はシンバルズ(Cymbals)の方が上かも知れません。
そういえば、沖井礼二の仕掛けをもうひとつ発見。
「午前8時の脱走計画(8AMEP)」をかけっぱなしにしておくと、8曲目に隠しトラックとして、1stアルバム「That's Entertainment」収録の曲間のつなぎの小作品「So You Want To Be A ROCK’N’ROLL STAR 」の原型が入っているんですね。
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