このアルバムの正体は・・・。ロバート・パーマー(Robert Palmer)「ロバート・パーマー・ゴールド(Robert Palmer Gold)」(M)
このアルバムの正体は、ロバート・パーマー(Robert Palmer)が、EMI移籍後に発売されたアイランド時代のベスト盤、「ザ・ベスト!!("Addictions" Volume 1)」(1989年)と「ザ・ベスト Vol.2!!("Addictions" Volume 2)」(1992年)から、1曲ずつ入っていたEMI音源をはずして、カップリングにしたものです。
「ザ・ベスト!!("Addictions" Volume 1)」(1989年)には、アイランド・ピクチャーが1988年に公開した映画「スィート・ライズ(Sweet Lies)」のサントラから、主題歌「スウィート・ライズ(Sweet Lies)」と、当時流行ったアフリカン・ミュージック調の6/8拍子がユニークな「ウォーク・アップ・ラフィング(Woke Up Laughing)」が収録(オリジナル・アルバムには未収録)。
特に後者は、「プライド(Pride)」と相通ずるワールド・ミュージック路線の貴重な一曲。
「ザ・ベスト Vol.2!!("Addictions" Volume 2)」(1992年)には、オリジナル・アルバム未収録曲はないものの、Volume 1もいつくかリミックスがありましたが、Volume 2ではほとんどがリミックスされており、オリジナルとかなり違うものが多い。
特に、「シークレット(Secret)」収録曲は、オリジナルのミックスに不満があったらしく、Volume 1も含め、全部リミックスされています。
リミックスは、ロバート・パーマー自身の意向によるもののようですが、時代の空気が反映されたオリジナル・バージョンの方が私は好みです。
大変残念なのは、「ロバート・パーマー・ゴールド(Robert Palmer Gold)」には、その正体について、輸入盤も日本盤も全く説明がなく、売る気があまり感じられないことです。
「アイランド・イヤーズ(ISLAND YEARS 1974-1985)」(2007年)の記事にも近いことを書きましたが、どうもロバート・パーマーに対する最近の扱いが、カルトでも、ビック・ネームでも、再評価でもなく、あまりにも中途半端で、忘れ去られているように感じられてなりません。そういえば、延期となったイギリスでのリマスター盤の再発も一向に決まらないようです。
このアイランド時代のベスト盤の音源ですが、当時の盤にはロバート・パーマー自身による解説がついていましたので(当時の日本盤も日本語訳がありませんでしたが)、日本語訳を日本盤ライナーに載せた上で、そもそも「アイランド・イヤーズ(ISLAND YEARS 1974-1985)」(2007年)のボックス・セットに加えるべきだったでしょう。
それでこそ、「アイランド・イヤーズ(ISLAND YEARS)」の名前にふさわしかったのではないでしょうか。
ところで、今回気が付きましたが、Volume 2でのロバート・パーマー自身の解説を見ると2曲目「スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー(Sneakin' Sally Through the Alley)」のミュージシャン・クレジットがきちんと掲載されています。
ミーターズ(The Meters)の面々、ジョージ・ポーター(George Porter)(B)、ジガブー・モデリスト(Zigaboo Modeliste)(D)、レオ・ノセンテリ(Leo Nocentelli)(G)、アート・ネビル(Art Neville)(Clavinet)に、リトル・フィート(Little Feat)のローウェル・ジョージ(Lowell George)(G)等が加わったもののようです。
ロバート・パーマーが正式に労働ビザを取得していなかったせいで、アメリカで収録を行った証拠を隠すためにミュージシャン・クレジットが記載できなかったという事情から、オリジナル・アルバムではクレジットがなかったようですが、噂どおりの面々ですね。
最後に、You Tubeにアップされた関連映像。
DISC2 9曲目「愛しき人々(EVERY KINDA PEOPLE)」のリミックス・バージョンのプロモーション・ビデオ。
http://jp.youtube.com/watch?v=btXADkj7dLQ
この曲のリミックス・バージョンは結構いいですね。
DISC2 2曲目「スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー(Sneakin' Sally Through the Alley)」ですが、これはリミックスではなく、「メイビー・イッツ・ライヴ(MAYBE IT'S LIVE)」の頃の貴重なライヴ。
http://jp.youtube.com/watch?v=CW2EZ0Fvdpc
いろいろと残念な点はありますが、「ロバート・パーマー・ゴールド(Robert Palmer Gold)」、「アイランド・イヤーズ(ISLAND YEARS 1974-1985)」(2007年)を完結させるという意味で、現時点では価値のある1枚ではないでしょうか?
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コメント
ロバート・パーマー!好きでした。
というか、好きになったのは間違いなく菅井さんとトミー流石さんの影響です(笑)。
「GOLD」、そういう内容だったのですね。
「"Addictions" Volume 2」はたしかにリミックスだらけだったので、
当時がっかりした記憶があります。
実は、ボックスも内容がいまいちだったので買ってません。
なんか、ちゃんとした復刻してほしいですよね。
投稿: K2 | 2008年7月21日 (月) 01時43分
K2さん、コメントありがとうございます。
このサイト
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2549352
を見ると発売延期になっているイギリス盤のボーナス・トラックですが、リー・ペリー(Lee Perry)のダブ(DUB)・バージョンがあったり、結構面白そうなんですけどね。
投稿: Accounting&Music | 2008年7月21日 (月) 20時11分