遂に紙ジャケ・再発!知る人ぞ知る極上ポップ・ロック・バンドNo.4。ビー・バップ・デラックス(Be Bop Deluxe)「ライヴの美学(Live! In the Air Age)」(M)
既にご紹介のように、知る人ぞ知る極上ポップ・ロック・バンド、ビル・ネルソン(Bill Nelson)率いるビー・バップ・デラックス(Be Bop Deluxe)のオリジナル・アルバム全作品が、遂に6月25日に紙ジャケ・再発。
映画「メトロポリス(Metropolis)」(1927年)のシーンを使った、今見ても実にクールなジャケットの「ライヴの美学(Live! In the Air Age)」(1977年)は、ビー・バップ・デラックス(Be Bop Deluxe)のライヴ・バンドとしての実力が十二分に発揮された名ライヴ盤です。
「メトロポリス(Metropolis)」は、1927年公開された、フリッツ・ラング監督によるヴァイマル共和政時代のドイツのモノクロサイレント映画で、作曲家ジョルジオ・モロダーが、再編集し、自ら作曲した音楽をサウンドトラックにしたジョルジオ・モロダー版「メトロポリス」が1984年に公開され、有名に。
それに先駆けること7年前の「ライヴの美学(Live! In the Air Age)」発売当時、たぶん中学生だった私は、メトロポリスのことなどわからなかったものの、ジャケットのカッコ良さにはしびれました。
同じく、近未来SF感覚のリドリー・スコット監督の1979年のアメリカ映画「エイリアン(Alien)」(1980年)に先駆けること7年前、スイス人デザイナー、H.R.ギーガー(H.R.Giger)を起用したエマーソン&レイク・アンド・パーマー(Emerson Lake & Palmer )「恐怖の頭脳改革(Brain Salad Surgery)」(1973年)と並び、私の中学時代の2大レコード・ジャケットといっていいでしょう。
ちなみに、「恐怖の頭脳改革(Brain Salad Surgery)」は、私が初めて買ったLPです。
「ライヴの美学(Live! In the Air Age)」は、ジャケットだけでなく演奏も素晴らしいライヴ・アルバム。
まず、ベースのチャールス・トゥマハイ(Charles Tumahai)とドラムのサイモン・フォックス(Simon Fox)の叩きだすリズム・セクションのタイトさ。これは、いつの時代になっても彼らのライヴでのプレイを色あせさせない大きな魅力。
次に、ビル・ネルソン(Bill Nelson)の、セミアコのロック・ギターの音の良さ。同時期のスティーリー・ダン(Steely Dan)「幻想の摩天楼(The Royal Scam)」(1976年)でのラリー・カールトン(Larry Carlton)にも感じますが、セミアコのぶっといディストーション・ギターの音は大好きです。
私も学生時代、自分のバンドでギタリストのK氏にセミアコでディストーション・ギターを弾いてもらっていましたが、実は技術的にはセミアコはすぐハウリングを起こしやすく、ステージ上の立つ位置にはいつも注意が必要でした(笑)。
それから、アンドリュー・クラーク(Andrew Clark)の黎明期のシンセサイザーをはじめとするキーボードによるカラフルなスパイス。You Tubeの映像でも、相当苦労している様子が残っていますが、この頃のミニ・ムーグはすぐピッチが狂って大変だったようです。
You Tube上の「ライヴの美学(Live! In the Air Age)」関連映像ですが、既にほとんどご紹介してしまったので、まだ紹介していなかったものをご紹介。
2曲目「闇夜の航海(Ships in the Night)」のライヴの既にご紹介したものと別のテイク。
http://jp.youtube.com/watch?v=gT1HAo53224
ステージ上の演出に凝っていたとされる、彼らの様子がうかがえる珍しい映像です。
7曲目「燃える使徒たち(Blazing Apostles)」のCDでフェイド・アウトした後のジャム部分か?
http://jp.youtube.com/watch?v=NFSWHpBj3Lo
かなり長い熱い演奏です。ジャム・バンドとして評価されてもいいかもしれません。
いやぁ、ビー・バップ・デラックス(Be Bop Deluxe)、素晴らしいバンドです。
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